• 変わらず ブレず 前へ 未来へ。

「私たちは事業仕分けを実施します!」
約200人の聴衆を前に強く声を発した。
4月29日。会派の市政報告会。
この場で私は事業仕分けの
取り組みを発表する立場だった。
5分という限られた時間だったこともあり
不充分な内容だったが、
「議会(会派)」で「事業仕分け」を
実施することの説明をさせていただいた。
参加者アンケートによれば、
多くの方に興味を持っていただいたようだ。
冒頭、私は以下のようなことを申し上げた。
「名誉のために一言申し上げますが、
 国で人気を博したから実施するのではありません。
 私たちはすでにこれまで準備を
 積み重ねて議会での実施を試みてきました」
事実、ここ数年間、
これまで私たちの会派では、
実施を模索し続けてきた。
その結果、今回の実施宣言に至ったものである。
さて。
「市長を擁立した与党なのに、
 なんで事業仕分けなんかやるの」
そんな疑問はこれまでも、
そして今後も次々に出てくるだろう。
「事業仕分け」
   ↓
行政に厳しい注文をつける
   ↓
「市長にたてつく」
こんな構図があるらしい。
「地域主権」の時代だというのに、
何とも古い発想だ。
私たちの会派は、
その「市長与党」や「行政に依存する議会」
というこれまでの常識を返上し、
自ら役割を果たす議会を創っていく。
事業仕分けはその一つの道具にすぎない。
また。
「なぜ議会で事業仕分けをやるの」
こんな疑問も出るだろう。
つまり「行政に任せておけばいいのに」、
ということだ。
これまで行革といえば、
市長、つまり行政組織の専売特許であった。
さいたま市でもそれらしき名前で
行革が行なわれていたし、
それなりの成果を上げていたが、
実際には国の要請に従った国主導の、
数字合わせの「財政改革」だった。
「一律○%削減」方式で
何とかつじつまを合わせてきた。
必要なものを選択したり
集中したりする改革でも、
不必要な事業や必要性の低い事業を
廃止する改革でも、なかった。
しかし税収が前年比マイナスの時代に入り、
行革は時代の要請であり、
待ったなしとなっている。
行革は、その性格から政治の役割であり、
行政職員に任せるものではない。
つまり「市長」か「議員」がすべきものだ。
「まな板の鯉が包丁を握る」という言葉通り、
行政に任せれば、切りやすいところを切る。
では議会は行革にどう取り組んできたのか。
個々の議員からはその旨の意見が発せられるも、
結局は議会全体として、
前年を踏襲する流れを追認してきた。
議会は本質的に「常設の行政改革機関」。
議会こそが行革を
行なうことを求められていたのだ。
では、実態はどうか。
「抵抗勢力」という現状がある。
今2月議会の「敬老祝い金支給事業」の削減の議案。
市長も高齢者からの批判を覚悟で提案してきた。
私たちもその市長の想いに強く賛同し、
議会ではその議案に賛意を示してきた。
しかし。
自民・公明・共産らの、過半数が「継続」の判断。
中には平然と「(継続で)守った」
と自身の広報紙に書く議員もいる。
高齢者が一定の年齢になれば、
お金を給付するというこの事業。
このどこが「福祉」なのか。
所得や生活実態に関係なくお金を支給するのだ。
75歳以上が30代より
平均所得が高い時代なのに(内閣府調査より)。
もはや高齢者は、必ずしも弱者ではない。
この事業。
「いったん予算がつけば止めることができない」
事業の典型として、
各自治体が取り扱いで困難に直面しているのだ。
止めようにも「政治が邪魔をする」のだ。
それでも東京都はじめ、
多くの自治体が廃止してきている。
豊かな高齢者も数多く存在している。
ある高齢者は、
そのまま「孫のお小遣い」にするという。
その一方で、介護で困り果てたり、
生活に窮する高齢者がたくさん存在する。
同じ4億円を使うなら、
当然に、必要度の高いこうした分野に
4億円を集中すべきだろう。
しかしこうしたわかりやすいことでも、
廃止にできないのは、
次の選挙における高齢者の票への配慮なのだろう。
つまり既得権益政治である。
では高齢者からどのくらい異論が出ているのか。
実は当の高齢者で存続を強く主張する人は、
それほどいないのではないかと思っている。
現に、市政報告会では高齢者の方から
「やめてしまったらいい」との声が上がった。
利害関係者でも、丁寧な説明をすれば、
理解してくれると確信している。
むしろ政治サイドが
有権者を信頼できるかどうか。
ここが政治が行政改革を
進めることができるかどうかの分かれ道となる。
残念ながら、議会はこのように、
いまだ行政改革を後ろ向きにとらえている機関、
という実態がある。
しかし、今後は違う。
就任1年目を迎える清水市長は、
行政改革に熱心だ。
こうした議会勢力と全面的に対決する姿勢がある。
さらには、議会内では第2勢力の私たちが主導し、
本格的な行革を議会から行なっていく。
そのための環境整備に着手する。
事業仕分けは「行政改革の切り札」だ。
まずはその事業仕分けを会派で実施する、
ということである。
ちなみに。
これまで全国の自治体での
事業仕分けの実施は46回を数えるが(5月5日現在)、
ほとんどが首長主導。
私が親交のある柳田佐久市長や松尾鎌倉市長ら、
若手首長も次々に実施を予定している。
一方の議会。
これまで全国で議会において実施したのは、
京都府の民主党会派と横浜市の自民党会派のみである。
これはあくまで「会派」主催での実施。
委員会など議会の公的な場で
実施したところはまだない。
議会での実施がいかに困難かを物語る。
なぜ議会でできないのかといえば、
「市長にたてつく」「行革は行政が行うもの」
という意識が根強くあるのだろう。
できれば議会での、
初の公的な委員会等での実施を目指したい。
さいたま市議会をファーストワンにしたい。
だが、先ほどの実態の通り、
今の議員構成では残念ながら、
とてもその状況にはない。
実際、さいたま市議会では、
昨年4月、行革特別委員会で実施を試みるも、
前市長や行政幹部、議会内勢力の猛反対で、
試行的な条件付き実施にとどまってしまった。
そんなことで議会での公式の実施はすぐにはできない、
という判断から、
まずは会派での実施から始めることとなったものである。
さりとて、会派実施でも大きな意義がある。
今後につながる、と考えている。
まだ期日や実施方法などは未定だが、
参加者、つまり市民に約束したのは、
「今任期中に実施する」ということ。
残りの任期一年。
事業仕分けの実施という
未知の試みへの挑戦の年として、
気を引き締めている。
この任期の選挙における私の約束。
●機能する議会へ
●本筋の行政改革を
この約束を、事業仕分けの実施を持って果たしたい。
その準備のためのアツい夏が待っている。


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