• 変わらず ブレず 前へ 未来へ。

NPOやコミュニティビジネスの活躍する時代。

長らく期待されつつも、
なかなか思うように広がらないこの分野。

もちろんNPO法ができてからというもの。

認証の有無にかかわらず、
NPO団体は格段に増え続けてきた。

認定NPOの寄付控除制度など、
制度も少しづつ充実してきている。

ただし。

①持続性を担保する事業性がなかなか確保できない
 (資金調達に難あり。行政の助成金に依存)
②雇用の場としての役割を発揮できていない
 (仕事の対価の給料などの待遇はかなり悪い)
③行政の行なっている役割を担うだけの
 体制・組織作りが進んでいない
 (行政の委託先としての信頼が獲得できていない)

多くのNPOがこの課題に直面して久しい。

ところで。

この世の中を単純化すれば、
「市場」と「公共」に区分けできる。

市場は消費者により作り上げられてきており、
日本の市場は世界のモデルとなるほどの成熟を達成した。

一方の公共分野は、
これまでは行政が独占し、
税金でサービスが提供されるのが
当然とされてきた。

しかし。

これからはどう見ても、
公共の分野のうち、
行政の担う領域は縮小して行くか、
もしくは民主主義の枠で選ばれた
特定分野に収斂されていくだろう。

財政難という制約や民間セクターの成熟、
といった現状を踏まえると、
そのように考えられる。

この裏付けとして。

鳩山首相は所信表明演説において、
「新しい公共」の部分で触れている(下記参照)。

またその演説の具体案を策定するための
円卓会議を来年1月に設置する、
と古川元久内閣府副大臣が
11月27日の記者会見で発表したという(下記参照)。

企業ももちろん公共分野に参入することもあろうが、
やはりその特性から
企業がなかなか参入しにくい仕事もあるだろう。

ここに
「社会が必要としている仕事」
なのに、
「行政が手放して」
しまい、
「これまで手がつけられなかった課題」「新しい課題」
も合わせて
「誰(企業・行政)も担い手のない領域」
というものが生じてくる。

ここにこそ。

NPOやコミュニティビジネスの領域が
拡大していく根拠が見いだされる。

社会的な貢献を使命・目的としている
これらの組織にこそ、
これから活躍する機会がますますやってくることなる。

今後の活躍度をグラフに示すならば、
「右肩上がり」である。

行政の財政難だからこそ、
変化のチャンスだといえる。

NPOやコミュニティビジネスとは、
企業に代わる社会的使命を帯びた
新しい組織体のことを指すのであり、
言い換えれば、私たち生活者が
主体的に地域的に貢献していくことにほかならない。

自分たちで自分たちの暮らす
社会に貢献していくこと。

ドラッカーは
人間の欲求の行きつくところは、
「何によって記憶されたいか」
だと言っていた(と思う)。

社会に貢献し、それによって感謝されたり、
目に見えていい方向への流れができたり。

そこに貢献できた時の喜び。
これが人間の本質的な喜びなのではないか。

NPOやコミュニティビジネスが、
社会貢献と雇用を兼ね備えているのも、
注目すべき点だ。

さて。

さいたま市において、
この領域の拡大に貢献できないだろうか…

そんな思いで、
いま異業種の関係者で集まり、
意見交換をし始めている。

先ほどのNPOが抱える課題の解決も視野に入れて、
何かをやっていこう、
と議論は盛り上がってきている。

いずれの段階で形にしていきたい。

   ★   ★   ★

【鳩山首相の所信表明演説(第173臨時国会10月26日)より抜粋】

 (「新しい公共」)
 働くこと、生活の糧を得ることは容易なことではありません。しかし、同時に、働くことによって人を支え、人の役に立つことは、人間にとって大きな喜びとなります。

 私が目指したいのは、人と人が支え合い、役に立ち合う「新しい公共」の概念です。「新しい公共」とは、人を支えるという役割を、「官」といわれる人たちだけが担うのではなく、教育や子育て、街づくり、防犯や防災、医療や福祉などに地域でかかわっておられる方々一人一人にも参加していただき、それを社会全体として応援しようという新しい価値観です。

 国民生活の現場において、実は政治の役割は、それほど大きくないのかもしれません。政治ができることは、市民の皆さんやNPOが活発な活動を始めたときに、それを邪魔するような余分な規制、役所の仕事と予算を増やすためだけの規制を取り払うことだけかもしれません。しかし、そうやって市民やNPOの活動を側面から支援していくことこそが、21世紀の政治の役割だと私は考えています。

 新たな国づくりは、決して誰かに与えられるものではありません。政治や行政が予算を増やしさえすれば、すべての問題が解決するというものでもありません。国民一人一人が「自立と共生」の理念をはぐくみ発展させてこそ、社会の「きずな」を再生し、人と人との信頼関係を取り戻すことができるのです。

 私は、国、地方、そして国民が一体となり、すべての人々が互いの存在をかけがえのないものだと感じあえる日本を実現するために、また、一人一人が「居場所と出番」を見いだすことのできる「支え合って生きていく日本」を実現するために、その先頭に立って、全力で取り組んでまいります。

          ★

【2009/11/27 17:56 共同通信】

政府、「新しい公共」具体化へ 1月に円卓会議

 政府は、鳩山由紀夫首相が先の所信表明演説で掲げた「新しい公共」の実現に向け具体案を策定する円卓会議を、来年1月にも設置する。古川元久内閣府副大臣が27日の記者会見で発表した。

 「新しい公共」について首相は演説で「人を支える役割を『官』だけが担うのではなく、教育や子育て、街づくり、防犯や防災、医療や福祉などに地域でかかわっている方々が参加し、社会全体として応援しようという価値観」と説明。地域の民間非営利団体(NPO)や市民の活動を支援するため、阻害となる規制の撤廃などを検討するとみられる。

 麻生前内閣が今年3月に設けた「安全・安心で持続可能な未来に向けた社会的責任に関する円卓会議」を改組。政府の諮問機関ではなく、有識者、経済界、労働界、消費者団体、政府代表が対等な立場で議論する。古川氏は「新しいコンセプトで、各界の方々と意識を共有する場をつくりたい」と述べた。