昨日(19日)夜、民権塾に参加。
民権塾は田中秀征先生が主宰する政治塾で、
NPO団体が運営している。
当塾は、秀征先生が言うように、
政治家を排除するものではないが、
政治家のためのものではなく、
塾を通じて政治家になりたい、
と思うような人が出ればいい、
という趣旨で開催されている。
主に講師は先生が務め、
そのつど時事的なことを盛り込んで話をする。
今回は「統治構造」「民権政治」
という観点からの小泉内閣の評価など。
以下、主な内容。
・統治構造…政治的概念で有機質なもの。
・統治機構…憲法などで言われる。仕組み。無機質。
日本の統治構造で決定的に欠けているもの。
①監視機能
②代謝機能
③価値投与機能
①監視機能
マンション耐震偽装問題などにあわられる。
監視の組み合わせは、
「官→民」か「民→官」でなければならない。
「官→官」「民→民」では機能しないだろう。
規制は、経済的規制と社会的規制があり、
社会的規制の「環境」「安全」「健康」「土地利用」
といったことについては、
緩和どころか規制を強化しなければならない。
ニュージーランドの改革では、
規制緩和で傷ついた例もあり、
それを学習することも必要だ。
(先生は規制緩和を推進する立場)
②代謝機能
必要なふさわしい指導者・適任者が、
配置されていない。
歴史的に劇的な変化は混乱をもたらすので、
民主主義の手続きを定めた。
●政治と行政の役割
A.決断
B.判断
C.資料の提示
今まではA.のみを政治がやり、
Cだけではなく、Bも行政が行なっていた。
行政は判断する人に資料を出さない。
(さいたま市も同じ構造ではないか)
Cで行政は複数の選択肢を提示し、
Bは政治家がやらねばならない。
●小泉内閣は幕藩体制の最期に似ている。
統治構造はこれまでと変わらない。
小泉首相が退くと同じ構造に戻るだろう。
ここに切り込んでいない。
ただ、ホリエモンのような人が出てきている。
幕末は、
・外圧
・流通経路の発展
から維新につながった。
●これから政界再編の可能性もある。
・増税
・集団的自衛権
の問題が契機となるかもしれない。
●現在の憲法改正の論議は、
突き詰めれば、
「日米同盟を双務的関係にすること」
にある。
「自衛権」を憲法に書き込むことで、
アメリカとの集団的自衛権を明確にする。
現在は「片務」だというが、
そんなことはないだろう。
警察のアメリカに
交番の土地を提供している日本という関係だ。
アメリカの都合で日米同盟があるのであり、
必要なければ日本から出て行くだろう。
集団的自衛権も、カナダとならいい。
先日ブッシュ大統領は、
イラク戦争の間違いを認めた。
以前、ベトナムも同様だった。
このようなアメリカの世界戦略に白紙委任し、
身を任せていいのか。
冷戦構造が崩壊し、
今後、ますますイスラムと
中国が巨大パワーとなるだろう。
アメリカと近くなるということは、
①これらのパワーを相手にする
②アメリカの歴史的間違いの責任を共有する
こうした立場に立つということだ。
この覚悟ができているのか。
以上。
私は、常に「民権政治」を
地方自治体に置き換えて考えている。
さいたま市ではどうか、と。
マニフェストの循環は動き始めたが、
政治の担い手である市長も議会も、
行政に対する民権政治を確立している、
とは言えない状況だ。
もちろん自分の責任も痛感している。
民権政治への取り組みは、
私の政治活動の中心である。