• 「猫の手貸します」

先日お伝えした通り、
昨年10月と12月の2度にわたり
会派「民主党・無所属の会」で
市長に対し予算に関する提案を行なったが、
1月19日に市長からの回答を受けた。
その内容がHPでアップされているので、
ご参照いただきたい。
全部で50項目にわたる。
とくに最後尾の5項目(46~50)は、
先日の事業仕分けにおいて見えてきた課題を
ここに盛り込んで提案したものである。
民主党・無所属の会さいたま市議団
「平成23年度 予算編成並びに施策に対する提案」
についての回答。
http://minshu-mushozoku.jp/images/youbou2011_kaitou.pdf
●以下、この予算審議をめぐる説明。
「予算は2月議会で審議すればいいではないか」
そんな声も聞かれるだろう。
事前に予算の提案などする必要はない、
ぶっつけ本番でやればいい。
そんな意見である。
議会には予算の「決定」権はあるが、
「編成」権・「提案」権はない。
「編成」権・「提案」権は、
首長(行政)の専権事項である。
議会サイドからすれば、
各議員が予算案を初めて目にするのは、
2月議会開会の7日前、
予算案の提示された時、となる。
それから約1ヶ月半のタイムリミットがある中で、
審査し、賛否や修正の判断をしていく。
予算案はいわば行政の一年間の
具体的な行動の方向性が記された見積書である。
金額が高すぎる、その事業は見直しが必要、
など中には不満もないわけではない。
しかし。
いくつかの異論があるからといって、
5センチ(7センチ?)にもわたる予算書に
記された約7000億円を超える全ての予算項目を
「反対」とするのも現実的ではない。
議会の過半数が反対すれば、
予算は暫定となる。
それほどの大きな争点があるならまだしも、
そうでなければ、
いたずらに行政の時間とエネルギーを
浪費しかねないこととなる。
行政は「立案」もするが、
その本質は「執行」である。
執行し、市民への質の高いサービスを提供して、
成果を上げ課題を解決することに、
最もエネルギーが割かれなければならない。
そこで市政に責任を負う立場の議員として、
知恵を絞り、事前事後に
予算案に対し働きかけを行なっているのである。
●事前が、今回の予算への「提案」。
9月に予算編成方針が財政担当から示され、
各担当者が予算の要求をする。
そのタイミングを見計らって、
各会派などからこのような提案が挙げられる。
これらは任意行為であり、
法的には何ら裏付けのあるものではない。
予算の「編成」権は首長(行政)の専権事項だから、
議会の各会派の行為に行政は縛られることはない。
ただ。
さいたま市では、清水市長の下、
議員からの予算への提案はオープンにして、
それがどう予算案に反映されたのか、
市民に検証できるような仕組みを整えている。
つまり議会も責任ある提案をしているかどうか、
市民から検証される立場に立つ、ということだ。
これは「水面下政治」を退場させるのに
有効な策だと好意的に受け止めている。
ちなみに。
議会内の他会派は、
この予算への提案の名称を「要望」としている。
これは全国でも主流の名称だが、
「行政にお願いするというのもおかしい」
という考えから、私の所属する会派では、
議会は対等な立場であるとの考えの下、
「提案」という名称を使用している。
細かいが、
議会と行政との関係における拘りである。
●事後の働きかけ。
これは予算委員会での審議や、
本会議での意見表明。
これは公式行為。
あまりにひどい予算案であれば、
修正をする可能性もあるし、
時に反対する時もあるだろう。
浦和市議の時代、
私は合併に反対の立場であったため、
その前提として組まれていた予算案については、
全て反対の立場をとった。
いずれにしても、
以上のような流れで編成されてきた予算案が、
2月1日からの議会で審議されることとなる。
私は予算委員でもあり、
これまで同様、真剣に審議に臨みたい。