• 「猫の手貸します」
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全国市議会議長会が主催する
第5回研究フォーラムに参加。
議会運営委員会の委員として
議会から派遣された。
前衆議院議長である河野洋平氏の基調講演後、
法大廣瀬教授をコーディネーターに、
4人のパネリストが「地方議会のあり方」について
それぞれの考えを披露した。
私がお世話になった明大中邨章教授も
会場の市議会議員を引きつけていた
国の地域主権改革の動向の
名古屋市や阿久根市の事例なども出てくるなど、
タイムリーで本質に迫る話を聞くことができた。
以下、印象に残った点を
私の主観でまとめて記載する。
●今や悪者は議会であるとされ、市民から批判されている。原因の一つには、市民が議会のことを知らないという実態がある。広報などを駆使して市民に理解を得る工夫をすべきだ。
●他国との比較において単純化できないのは、自治体の守備範囲の広さや国民の意向で行政への期待の割合が異なっているからだ。日本の行政は世界一の水準にある。そして、国民は政治・行政への批判的姿勢を持っている点は他国と同様なものの、自己責任による解決に対し、行政への信頼度は格段に高い。ここに議員が果たすべき役割の違いがあるのであり、他国の議員活動と単純比較はできない理由となる。
●今なぜ報酬や定数への批判が高まるのかといえば、これまで議員が利益誘導の役割を果たしてきたシステムが、財政難で壊れた。これにより議員の役割が変わったのだ。しかし当の議員の姿は見えない。そのギャップにより批判が出てくる。
●制度改革に走ってはならない。自治体の仕組みは圧倒的に首長の権限が強い。議会と首長の対立型のシステムを、運用面でもそれに近づけるようにすべきだ。もっと現行制度を駆使するべきだ。
●新たな提案としては、無作為抽出による評議員に関わってもらうアイデアや、通年議会とし、毎週一回議会を開催するなどの分かりやすい開会の仕組みを考える。もっと住民に近い存在として姿を変えていく。多様な人が議員になれるように。