• 変わらず ブレず 前へ 未来へ。

『もしドラ』が売れているという。
『もし高校野球の女子マネージャーが
 ドラッカーの「マネジメント」を読んだら』
(岩崎夏海著/ダイヤモンド社)という本だ。
私はこの本を読んでいないが、
この本の根底にあるドラッカーの著作は愛読書である。
ドラッカーは「マネジメントの父」と呼ばれている。
ユニクロの柳井社長など、
経済界にドラッカーの考えを重んじている人が多い。
しかし、あくまでヒトラーの台頭を分析した
政治分析から出発したのがドラッカーであり、
社会のあるべき姿の延長上に
マネジメントの提唱が導き出されてきたものだ。
つまり、ドラッカーの考えは、
企業経営の専売特許ではなく、
幅広い世界で応用が可能である。
自らの肩書きを「社会生態学者」と、
その著作に記していることも、それを裏付ける。
私にとっても、
時にさいたま市政に対するものの見方に、
時に自分の生き方に、
それぞれドラッカーから大きな影響を受けている。
浦和市議を辞職し、
自分の今後を模索する中で出会ったのが、
このドラッカーの著作群であった。
衝撃を受け、
何よりも優先にしてむさぼるように
ページをめくったと記憶している。
何かをなそうという時には、
必ず何らかの役に立つだろうから、
ぜひまだ読まれていない方には、
自分に合った著作を探して読んでいただきたい。
以下、一つだけ、紹介したい。
私の行政改革に関する基本的な考えは、
ドラッカーの著作に大きな影響を受けている。
『新しい現実』という著作。
この中に、新時代の政府の在り方についての言及がある。
私は、これをさいたま市政を念頭に読んだ。
「政府活動成立の条件」として、
①ほかに目的達成の方法が存在せず、独占であること。
②有効性を失った後、
 とくに目的を失った後は存続してはならないこと
③いかに賞賛すべきものであっても、
 政治的な目的に奉仕してはならず、
 公共のための特定された成果の達成に集中すべきこと。
④もともとの前提を堅持すること。
「政府活動についての原則」として、
①政府だけが実施することを許され、かつ実施できる活動
②政府の役割は19世紀の保守派の考えに近いものに
 (効率的かつ強力な政府)
③政府は最初から一時的なものとして
 組織しなければならない。
 政府計画や機関は、最初から期間を定め、短くすべき。
④政府組織以外の組織が、政府と同じように、
 あるいは政府よりも、よりよく行える場合には、
 政府活動にしてはならない。
これらドラッカーの言を原則に置いて俯瞰すると、
さいたま市政においては、
やらねばならないことが余りにも多い。
グローバル経済であり、財政が不確実、
少子高齢化、人口減少となることが
明確である日本の社会。
この社会に存在する、我がさいたま市。
この状況下、
全体を視野に入れた責任ある行動が、
政治の立場に立つ者に求められている。
時代の転換期の渦中において、
ドラッカーの原則を踏まえて
市政の在り方を変えていくこと、
不断の改革の体質が市政に根付くよう行動していくこと、
これらを議員としての自らの貢献すべきこととしたい。
11月2日の事業仕分けは、
私にとって、その一つの意思の表れである。
私たち議員にとって、
「顧客」とは「さいたま市民」である。
もちろん、「将来」の市民も
その視野に入れなければならない。
ドラッカーの思想が好んで読まれる昨今、
追い風を感じている。