• 「猫の手貸します」

高校時代は、柔道・ラグビーに汗を流す。1年生の途中で柔道を辞めることになり、迷路に入った。自分の立ち位置や今後の目標をなかなか見出すことができず、葛藤を抱えた時間を過ごした。いやいや、友人たちとは楽しい学生生活を送っていた。しかし、それをも凌ぐほどの、解くことのできない大きな難問が頭をよぎる。不完全燃焼の煮え切らない思いで、高校3年生を迎えた。仲間たちが大学や予備校を目指す中、高校卒業間近、自分の人生の方向性について熟慮。結局「人と無理に合わせることはもうやめたい。自分だけの人生を生きていきたい」と大学へは行かない道を選択した。かといって明確な手掛かりを持っていたわけではなかった。これまでのレールから飛び降りたい、という切羽詰まった気持ちだった。この時の決断ほど大きな決断は未だにない。