• 「猫の手貸します」

10度の防衛を果たし。
負ける気がしない王者に、
見ている者のからの
11度目への期待が高まる。
長谷川穂積選手。
モンティエル選手(メキシコ)との王者対決に臨む。
このタイトルマッチ。
最初から緊張感とスピードのある名勝負。
徐々に主導権を握るのは長谷川選手。
サウスポーの、伸びのあるパンチ。
スピードと破壊力とを兼ね備えている。
ラウンドが進み、
ヒットしはじめており、
そろそろお決まりのKOの流れに向かう…
そんな4ラウンドの残り10秒過ぎ。
モンティエル選手の左が二度ヒット。
2度目は完全に長谷川選手の顎を打ち抜き、
膝ががくんと崩れる長谷川選手。
後は立て直すだけの余裕が与えられないまま、
モンティエル選手のパンチがヒットする。
何とか立ってはいるものの、
既に意識がもうろうとした状態になっているのが
見ているほうからもわかる。
レフリーが試合終了を宣告。
残り1秒。
あと1秒持ちこたえれば、
自分のコーナーに戻っての休憩だった。
ダメージを立て直すことができたかもしれない。
しかし、勝負の厳しさというものは、
こういうものなのだろう。
長谷川選手も認めているが、
4ラウンド終了の10秒前を告げる拍子木の音に、
集中力が途切れたようだ。
その一瞬のスキが、
11連続防衛の可能性を奪った。
記録は途切れたし、
主導権を握っていたために、
何とも惜しい想いは残る。
それでも長谷川選手が
偉大なボクサーであることは揺るがない。
次の目標に向け、
決意を新たに挑戦をしている姿を見たいものだ。


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