• 変わらず ブレず 前へ 未来へ。

ひと月前ならば。

「火山対策が必要だ」と言っても、
さいたま市では理解を得にくかっただろう。

しかし。

今は少し理解していただけるのではないか。

アイスランドの火山噴火。

アイスランド国内への影響にとどまらない。

欧州全体が、
もしくはそこに向かおうとしていた
飛行機が軒並み欠航となり、
混乱が生じているとの報道が連日入っている。

これは飛行機のエンジン内に火山灰が入り込み、
その粘着性が強いために
エンジンを止めてしまう恐れが生じるからである

命に関わることであり、
それぞれ妥当な対応だと思われる。

航空会社の株価が急落しているとのことで、
改めて影響の大きさを示した。

さて。

そうは言っても、
さすがに日本国内では、
火山は三宅島など離島や鹿児島など、
東京からは離れたところにあるのだから、
そんな影響はないだろう、
と思われるかもしれない。

そんなことはない。

私たちは、富士山は「眺めるもの」であり、
「噴火しないもの」と思っているが、
そんなことはない。

あくまで富士山は「休火山」。

休んでいるだけなのだ。

海底のさらに奥深く、地層の中で、
マグマはつながっており、
歴史的みればいつ噴火してもおかしくないのだと言う。

富士山が大規模噴火すると、
まず考えられるのは、
その周辺への影響だ。

溶岩流や火砕流などの影響は、
さすがにさいたま市であれば、
そこまでの心配はしなくともよいだろう。
(もちろんするにこしたことはないが)

ただ、これはあくまで私見であり、
専門家が見れば間違いを指摘されるかもしれない。

いずれにしても、
最も影響があると思われるのは。

さいたま市に影響があると思われるのは、
噴火の際の「火山灰」である。

もちろん今回のように飛行機が
使用できなくなるという話はあるが、
もっと基本的なことである。

たとえば、さいたま市内に
火山灰が大量に降り注ぐと。

その灰は、雨にぬれるなどして泥状になる。

この泥状となった灰が、
たとえば10センチ積もったとすれば、
車は走れなくなるのだ。

そしてこの灰こそ、除去が大変難しい。

たちまち電車や自動車といった
交通のライフラインが機能しなくなり、
それが長期間にわたるほど
社会全体が不利益をこうむる可能性がある。

都内ももちろん動けなくなるだろうから、
都市がしばらくほとんど機能しなくなる可能性があるわけだ。

こうした時に最も危機に陥るのが弱者である。

たとえば何か救急車で運ばねばならない事態が生じた時、
しかし、救急車が動けない。

命に関わる事態であれば、
深刻なこととなる。

こうして危機管理上の対策の一つに、
「火山噴火」を加える必要性があると考えるものだ。

これは三宅島の災害対応をした人から聞いた話だから、
決して他山の石ではない。

ではどうすればいいか。

残念ながら、日本では、
これからその対応策が出てくる。

この研究には予算が余りつかず、
研究者たちもこれから対応策を練ることとなる。

今回の欧州のケースを踏まえ、
火山噴火を危機管理上の重要な対象と位置づけ、
あらゆる可能性とその対策、
そして復旧策の検討に入るべきではないか。