• 「猫の手貸します」

631d2af9.jpg3週間の長丁場の予算委員会も終わりを迎えた。総括質疑&討論が本日の日程。清水市長の始めて提出する予算案の審議を行うこともあり、注目を集めていた。本日は9名が傍聴。

すべての議案が賛成多数で可決された。私もすべて賛成の態度をとった。

最も見せ場だったのは、自民党団長による総括質疑で、敬老祝い金削減に対し答える清水市長。「これは下げることではないのです!現金給付からサービスの充実にお金の出し方を変えることなのです!」堂々たる答え。通常は用意された原稿を読むのが通例だが、原稿無しで熱い想いを語った。

敬老祝い金。事業規模は約3億〜4億円。88歳で2万円支給するなど、一定の年齢の人に現金を支給する事業だ。事業規模は小さいものの、受ける高齢者の反発は大きい。そして何より、その高齢者層を支持母体に持つ自民党、公明党、共産党がこぞって継続審議にし、審議を先送りするほどの議会への影響力を持つ。

目を転じれば、他の自治体でも削減がやっとであったり、かなりの反発を受けながら廃止をしたりという自治体が多い。この事業は福祉の位置付けだが、介護環境の整備や低所得の一人暮らし老人など、本当に支援が必要な高齢者にお金を回すことが出来ず、時代の役割を終えたにもかかわらず、利害関係者の反発でスクラップ出来ない事業の典型だった。さいたま市もまだ継続するが、激変緩和的な措置であり、廃止を睨んでの今回の市長からの議案提出だったのだろう。

清水市長のことをいろいろ批判的に言う人がいる。もちろん人間だから至らないこともあるだろう。そして、まだまだ就任から1年未満であること、さらにはこれまでの流れとは一線を画する取り組みをしようとしていること。こうしたことから、なかなか理解されないこともあるかもしれない。

しかし。今日の答弁は、市長が何のために市長職を務めているのか、その答えを雄弁に物語っていた。このままでいい。このまま、時代の要請に従い走るならば、壁はイクタに立ちはだかっても、きっと市民は背中を力強く押してくれるだろう。

大きな刺激を受けた。残り任期1年。私も持ち場の議会で大いにすべきことをしていきたい。