• 「猫の手貸します」

9月2日よりはじまり、
10月16日に終了した9月議会。

今回の議会は、
要職に就任しているという私の立場も相まって
これまで経験したどの議会よりも、
深く、そして内容の濃い議会となった。

その分、議会開会前・最中の準備は、
相当な時間に上った。

以下、9月議会の報告をしたい。

   ★   ★   ★

この議会のもっとも特徴的なこと。

それは議会の勢力図の変化が、
目に見える形となって現れたことだ。

何よりも、
「自民+公明」の組み合わせが、
崩れたことだ。

まだまだ市長選挙の余韻が残る中、
公明党は「是々非々」の道を歩みだした。

市長選挙と衆議院選挙の結果が、
背景にあるのだろう。

決算において。
議会内の勢力図の変化が顕著にみられた。

市立病院の会計をめぐる「不認定」の判断においてだ。

自民党会派のみが「認定」にまわり、
他会派は不認定とした。

自民党が賛成少数の判断をしたのは、
私の知る限りでは、
政令市後の議会では初めてである。

今年7月に市立病院を舞台に不正請求事件が発覚。

あくまで業者側の不正であり、
行政職員や病院関係者の関与はないようだ。

しかし、納品時のチェックが
正確に行なわれてこなかった点が、
こうした不正につながってしまったことは否めない。

7年間にわたり不正が続いたというから、
私も応分の責任を認識している。

この件は、盆栽枯死問題と並び、
すでに議会を挙げて地方自治法98条1項の適用を決め、
現在、保健福祉委員会で検査が進められている。

そのことを重く見た議会の過半数が、
「不認定」という判断をしたものである。

私たち民主党・無所属の会も、
応援した清水市長の提案した議案でありながら、
「不認定」の判断をした。

すでに二元代表制の方向に風は吹き、
議会は舵を切り始めている。

そんなことを実感させる出来事だった。

さて、9月議会。

私の関わった現場は、
主に以下のとおりである。

1.議会運営委員会・理事
2.市民生活委員会・委員長
(1)委員会の議案審議などの運営
(2)盆栽枯死の調査の準備
3.決算委員会・委員(保健福祉・建設・水道を担当)

以下、簡単にその内容を記したい。

1.議会運営委員会・理事

議会運営委員会では、
議会日程や運営について、
市長選や衆議院選挙における政権交代の余波で、
意見集約など調整に思いのほか時間がかかった。

新政権野政権公約への意見や、
八ッ場ダムについてなど、
会派間で見解が分かれるものが少なくなかったためだ。

また、議会のルール作りも、
新たな試み
(代表質問の分割化や傍聴者枠の見直しなど)を
行なっていくことも含めて、
議論を積み重ねた。

閉会後も運営ルールについては、
議論を継続していく。

私は理事として、
●市民に立脚する機関(公開・説明責任)
●行政監視機関
●政策立案機関
の流れをより早めるよう、
会派の代表という立場だけではなく、
さいたま市民を念頭に置いて、
責任ある発言を続けていきたい。

2.市民生活委員会・委員長

ともかく委員長という立場に立つ、
つまりその会議体の責任を負う、
ということの重圧は、
予想以上のものがある。

何より会派を代表しての立場であるし、
私を選んでくださった市民への責任という意味もある。

私の姿勢一つで、
委員会が混乱してしまったならば、
議会全体に大きな影響を及ぼす可能性もある。

審議においては、
慎重でありながら
毅然とした姿勢を保つために、
充分な準備が必要とされる。

時に失敗もするが、
副委員長や委員各位、
書記に支えられて、
9月議会は何とか大きな問題もなく終了した。

(1)委員会の議案審議などの運営

議案は8件。

議案外質問の段取りや
年間調査研究(消費者行政)
の取りまとめなど、
副委員長や初期と打ち合わせを積み重ね、
委員会に臨み、
大きな混乱なく終了した。

(2)盆栽枯死の調査の準備

9月議会中は、
●行政職員からの聞き取りによる、
 これまでの実態把握の機会
●これからの検査・調査の準備期間
として位置付け、委員会で承認していただいた。

閉会中に本格的な調査を行なう。

詳しくは今後、
当ブログで改めて記したい。

3.決算委員会・委員(保健福祉・建設・水道を担当)

私(の会派)の判断は、
病院会計は「不認定」
普通会計(一般・特別)・水道会計・下水道会計は、
意見を付し「認定」。

病院会計は、議会全体でも「不認定」。
(自民党会派のみ「認定」の判断)

以下、私の質疑内容。

【保健福祉】

主な質疑内容。

●新型インフルエンザ対策
 …備蓄状況。現在流行する「H1N1」だけでなく、
 「H5N1」や季節性への備え。
●高等看護学院の社会人入試
 …さいたま市独自の看護師養成学校。
  卒業生のほとんどがさいたま市内で勤務する。
  社会人入試は人材確保の効果をあげている。
●児童養護施設の児童福祉司の現状
 …福祉司一人で平均127件抱えている過酷な事態
●精神障害者の社会的入院の解消
 …着実に進められているが、地域の理解や協力も必要とされる。
●生活保護のケースワーカーの過酷な仕事環境
 …生活保護が急増し、また内容も複雑深刻化し、
  ケースワーカーの環境改善も急至案件。
●市立病院の事実経過と事件の説明
 …不正請求事件の経過説明など。

【建設】

●民間検査機関の建築確認へのチェック
●市営住宅の抽選に漏れた住宅困窮者対策

【水道】

●水道ボトル販売の収益性
●水道メーター検針の委託一元化

この質疑に詳細は、
後ほどさいたま市議会HPに
委員会録が公表されるので、
こちらをご覧いただきたい。

さいたま市HP

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以上が9月議会の主な報告でした。

不明な点や詳細を知りたいという方がいましたら、
気兼ねなくご連絡ください。

土井Email
doi@doih.net