時事通信の主催したパンデミック・パニックセミナー。
新型インフルエンザの最新情報が盛り込まれたセミナーだった。
講演には、WHO関係者や医学博士、自治体保健局長ら、
最先端で最前線で汗をかいている人たちの話であった。
全般的に日本の取り組みの課題が示されたのと、
政権交代が現状に大きな影響を与える可能性があること、
落ち着いて対処すること、
などを確認できた。
以下、ポイントを記す。
●現在の「診断キット」は完璧なものではない。
「陰性」と出ても安全を確認できたわけではない。
●自治体現場は、国の方針のあいまいさなどから混乱した。
●自治体はメディアへの対応に工夫を。
●感染力の高いインフルエンザは、
新型は当然パンデミックになるものだ。
●検疫でインフルエンザが止められるはずがない。
●なぜ夏に日本で流行したのか。
従来インフルエンザは夏は沈静化するものだ。
オーストラリアなど南半球では冬であり流行していた。
ここに行った日本人がたくさんいた。
また、東南アジアとオーストラリアの密接な関係により
東南アジアでの流行。そこへ行った日本人が
感染するという経路で感染が広がった。
つまりは、人の往来により広く世界で流行したということ。
●注目を集める「仙台方式」は、
「自分たちでできることを強化」したもの。
発熱外来をおかず、
かかりつけ医が初診し、
その後、行政の設置した「メディカルコールセンター」が
重症患者の橋渡しをする仕組み。
●検疫とは船の時代の名残り。
●感染症法は、現場に迷惑な仕組みが残されている。
●ワクチンは万能ではない。
ワクチンの接種場所は、
厚労省は「開業医で」と言っているが、
感染者が増える恐れがある。
「保健所」にすべきだ。
●日本の新型インフルエンザ対策の最大の問題は「お金の少なさ」。
厚労省の概算要求は「200億円」だった。
民主党はマニフェストで「2000億円」をだした。