• 変わらず ブレず 前へ 未来へ。

彼が「誰か」は差し支えがあるので、
伏せておきたい。

ある首長のエピソードだ。

その首長は初当選し、
任期の初日に登庁した。

その日。

行政職員から様々な件、ヒアリングをする。
その中に議会の開会に関するものがあった。

職員は言う。
「市長。議会は○月○日に開会することが決まりました」

すかさずその首長は言った。

「議会の招集権は誰にあるんですか。
 私にあるのではないですか。
 ならば『決まりました』という
 言い方はおかしいでしょう」

このエピソードは、
自治体における
「官僚主導から政治主導への改革」
の一つのケースである。

説明を加えたい。

議会の招集権。

つまり議会を開会するため
議員を召集する権限は、
法律上、「首長」にある。

首長にあるのに、
その部下である行政職員が
「決めて」しまっている。

この点をこの首長は指摘した。

ここで「はい、そうですか」
と聞いてしまうのが官僚主導。

上記の首長のように対応するのが政治主導。

些細なところだが、
重要なわかれ道なのだ。

ちなみに私は、
議会の招集権自体は
「議長」にあるべきと考えるが、
ここでは道を外れるので、
この話はしない。

この件。

行政職員はこれまでとは、
何ら変わらない意識なのだろう。

首長が決定するものを、
●既に決まっていて、
●首長がそれに従うのがあたりまえ、
というような感覚でいる、
という典型例であった。

政治主導とは、
政治家が「重要な物事を決定する」ということだ。
この決定を官僚にゆだねていることを官僚主導という。

つまり政治家の姿勢こそが、
官僚主導を助長する最たる原因なのである。

これまで官僚主導、
さらにいえば行政主導だったのだから、
この流れを変えるには、
相当な混乱が起きるものだ。

国政に目を向けたい。

鳩山民主党党首は、圧勝した翌日に、
さっそく「概算要求」を
白紙にするという方針を表明した。

こうして選挙で民意を受けた政治家が、
物事を決めていく。
いい形でスタートラインについているようだ。

これまでのやり方とは異なるのだから、
大小の混乱は必至だ。

混乱はこれまでのウミを出す必然として、
国民は少々のことでは驚かないようにしたい。
落ち着いて見ていきたい。

民主党には、
これらをできる限りオープンにして、
国民にさらけ出してほしい。

それが国民を味方につける
最も効果的な方法だと思う。

しばらくの間、注目したい。

一転して持ち場のさいたま市政。

清水市政の下、
前市長時代とは異なり、
政策について、
白紙の状況から積み上げる
作業が行なわれている。

これもある種、行政内部では混乱が起きている。

新たな形に変化をする際の混乱であり、
市長にはこれらの試みをできる限り公開し進めてほしいし、
関係者には市民を見て取り組みを続けてほしい。

私は議会という場を通じて、
政治主導の担い手としての気概を持ち、
今後も行動していきたい。

いずれにしても、
本格的な政治主導の時代がはじまった。

「政治主導の時代」とは、
政治家の質が問われる時代という意味であり、
私もその対象であるということを肝に銘じたい。