• 「猫の手貸します」

不可解な吉田議員の退席

処分要求を提出をした当の本人である
吉田議員は本会議での採決において、
その処分要求への判断を「退席」し放棄ました。

自ら提出した案件について、
「賛成」の判断を放棄してしまったのです。
私は驚きを禁じ得ません。

雑談の話での事実確認であり
公式なものではありませんが、
本人の話では、
どうも侮辱行為は自らにかかわるので、
除籍の対象と判断し退席した、
とのこと。

これが退席の理由であるとしたら、
私は議会の運営の基本をまず把握することに
最大限の努力をしたほうがいいと思います。

誤った議会運営の認識があると、
時として、自らの主張が
議会の場に反映されなくなってしまう恐れがあります。

今回まさに賛成の議員がいなくなってしまったことは、
吉田議員にとっては不本意だったのではないでしょうか。

今回、吉田議員は私に「処分を科すべきだ」
と主張したかったのでしょう。
ならば議場で
そのように意思表示すべきだったのです。
その機会は誰にも妨げられることは
なかったのですから。

吉田議員の退席の結果、
議場内には、
土井裕之に処分を科すべきである、
との主張に賛成する議員は
一人もいなくなってしまいました。

提出者としての責任は、
どこに行ってしまったのでしょうか。

もし、他の自治体で
退席をした事例があったとしても、
それは一つの事例にすぎない。

「除籍」とは、
特定の議員の関係する議案については、
その議員は審議に加わることができないというもの。

たとえば自分が監査委員に選任される際の
議場内の選挙においては、、
自分の立場に関することなので、
いったん退場して他の議員の判断を待つ、
というようなことをします。

今回の件は、
「土井裕之に処分を要求」する案件です。
ですから私に関する案件であるために、
除籍の対象となり退席をしたもの。

さらに言えば、
これは議長に退場を求められたために、
やむなく退場したものであり、
私自身はできれば議場に残りたかった。

そして態度表明をしたかった。

処分要求をした議員が
どのような姿勢で採決に臨むのか
自席で見極めていたかった。

私はルールがあるから、
そして議長に促されたからこそ、
従ったまでです。

ところが、
当の吉田議員の場合は「自ら」退席した。

吉田議員は、
議長には何ら除籍による退席を
求められたものではありません。

さいたま市議会のルールにも、
処分要求を提出した議員が
退席をしなければならないとする規定は、
全く存在ありません。

しかし自ら退席をしたのです。

吉田議員は、採決で賛成したい、
という気持ちは持っていなかったのでしょうか。

吉田議員は、議長に退場を命じられても
演壇にしがみつき抵抗をしたことがあるのです。
このときは懲罰を与えられたのですが、
それほど本会議場においての言動に、
こだわりを持っていたのではないでしょうか。

議会ルール上、
判断として退席はできる。
だから吉田議員は違反ではありません。

ただ、当然に退席しない選択肢も持ってました。
彼は二つの選択肢から選択をしたのです。
「そうしなければならない」という、
一つの選択肢しかない状況ではなかったのです。

さらにいえば。

退席をしないで、
自ら賛否を明確にするのが、
従来の議事の常識であり、
退席をするのはイレギュラーである。
他の63人の議員は、皆そう思っていたでしょう。

どう考えても、
自ら処分要求を科すべき、
という主張の責任を放棄したとしか思えないのです。
不可解な行動でした。