• 「猫の手貸します」

児童養護施設カルテットを訪問した。

目的は今回の議会での指定管理者の指定に関し、
ヒアリング調査をするためである。

議会の議決をもって指定管理者が
正式に決定されるため、
私たち議員は責任ある判断が求められている。

そんなことから、
児童養護施設「カルテット」を訪問し、
浦和福祉会の施設長ら関係者に話を聞いた。

結果は想像以上に深刻な事態だった。

以前から聞いていた。
まったく事態が改善されないどころか、
より事態は複雑化・深刻化していた。

施設で働く職員の少なさ。
裏を返せば一人当たりの職員が
責任を負う子どもたちの数が多すぎる。

現在、日中は15人の子どもを2人の職員で、
朝などは15人を1人で見ている。

15人の子どもとはいっても、
一人ひとりの子どもたちが複雑な事情や
知的障害・ADHD等の障害を抱えているのである。

一人の子どもが学校で問題をこしたり、
けがをして病院にかかったりすれば、
親代わりの職員は、
連れ添って
その子どもに対応しなければならない。

結局1人の職員で、
ほかの子どもたちを見なければならなくなる。
こんなことは日常茶飯事である。
私も頻繁にこうした事象を見聞きしてきた。

ちなみに児童養護施設とは、
親が亡くなったり、虐待を受けるなどして、
親と生活できない子どもが入所する施設だ。

施設が自分の家であり、
施設の職員たちが親代わり
となる子どもは少なくない。

3歳から高校卒業までの子どもが対象である。

毎日がトラブルの連続という状況の下、
職員の皆さんは
確実に疲弊してしまっている。

それでも子どもを想う気持ちで、
必死に仕事を続けているというのが実情である。

県内の児童養護施設での
平均勤続年数は「4.7年」だそうだ。
いかにこの分野の仕事が過酷かが、
その数字から読み取れる。

そして過酷な仕事内容に比して
驚くほど待遇が悪い。

ともかく、職員数を増やすか、
子どもの数を削減するか、
何らかの方法で対応していかなければ、
担い手不足が進み、
やがてこの施設自体が機能しなくなるかもしれない。

その時に困るのは、
入所している子どもたちである。

ところで、ヒアリングが終了して、
私は久しぶりにこの施設に宿泊した。

久々にボランティアで
子どもたちと接したのである。

生意気だが、元気がある。
素直で施設の外の子どもと変わらない。
将棋をするときなど目を輝かせている。

なんとか希望を持って
生きていってほしいものだ。

       ★

11月29日

●午前〜午後、自宅にて一般質問準備
●夜、カルテット訪問 ヒアリング
●そのまま宿泊(ボランティア)

11月30日

●午前、カルテットにて
●市民との懇談
 …自主防災組織について
●午後〜夜中、自宅にて一般質問準備