• 「猫の手貸します」

今年ももう少しで終わろうとしています。
今年一年を簡単に振り返ります。

▼まず、年明けは、
4月の選挙についての準備に多くの時間を割きました。
個人事業のような形態で、
私が候補者、事務局長が妻、
といった体制。

主張する中身は、
当然に自分で作成するのですが、
今回は、ポスター用の写真撮りの作業や、
デザインの一切まで自分たちでやりました。
素人業の限界を知りましたが、
一方でこれはこれでいい勉強になりました。

また、2月議会においては、
委員となることが決まっていた
予算委員会とともに、
議会運営委員会の委員としても、
かなりのエネルギーを割きました。

議会改革については、
非公式の議論の場を何度も持ったし、
予算委員会の準備については、
全体を視野に入れての調査を行なった。

こんなことだから、
選挙の準備は、
なかなか進んでいきませんでした。

何より優先すべきは
議会活動であるとの信念の下に、
活動することが私の本望ですので、
悔いはありませんでした。

▼そんなことで
実際に本格的に選挙にエネルギーを
割くことができるようになったのは、
3月中旬からでした。

えいやっ!と選挙に突入。
前回応援に来てくれた方々や、
今回から新たに加わってくれた方々。
それぞれ市内だけではなく、
各地から駆けつけ、
本当に真剣に関わって下さいました。

私の選挙においては、
候補者の自分だけが選挙運動をするのはもったいない、
という方針から、
来た方々にマイクを勧めることとしています。

最初は遠慮がちな方々も、
周囲の方々からの良い反応を見て、
俄然、声の出方が違ってくるから不思議なものです。

選挙は唯一、
政治や社会の刷新の訴えを聞いてもらえる機会であり、
そんな時にマイクを握って主張できるということは、
恵まれた立場であることを、
いつも自分に言い聞かせている。
それを少しでも多くの方に分かち合っていただきたい、
という気持ちでマイクをまわしている。
こうした中で、9日間が過ぎていきました。

投票日。
その緊張感と安堵感は、今でも忘れません。

投票所に行っている従兄弟の話では、
当落ラインを行ったりきたりしているとの事。
次の電話が待ちきれない気持ちとなりました。
それはそれはなんともいえない気持ちでした。

選挙の結果は、最下位ながら当選。

この結果は、
真摯に受け止めるし、
自分に責任があることは間違いありません。
当選はしましたが、
最後までやきもきさせてしまった
応援していただいた方々には、
申し訳ない気持ちをもちました。

厳しい結果ながら当選させていただきました。
これは
「4年間、充分な評価はできないが、
 もう一度チャンスをやるからしっかりやれ」
という声として受け止めています。

私のように地元活動もほとんどやらないし、
利益誘導も行なわないタイプの議員を応援してくださる方が、
期待をしてくれていること。
本当に胸が熱くなります。
その想いに応えるには、
議会内外で自分がすべきことを
粛々としていくしかありません。

選挙期間中に愕然としたのは、
選挙期間中に遊説をしている中で、
ヒト気の無い空間がかなりあったこと。
つまり平日のマンション群は、
選挙カーで回る意味が無いということです。

はたらきかけるべき人がいない。
そんな性格を持つ地域が南区という場所なのだ、
と改めて実感しました。
なぜ侵入盗が起き易いのか。
その一つの答えなのかもしれません。

▼統一選の後半は、
候補者の応援に各地を回りました。

遠いところでは新潟県長岡市まで行きました。

圧倒的な強さで当選した方もいれば、
復活した方、
そして厳しい結果でた方。
各地域の共通性と異なった部分とを
見るいい機会でもありました。

▼選挙が終了した直後、
突然にもたらされた衝撃。

妻が卵巣膿種で手術が必要との診断でした。
今でこそまったくの健康体となりましたが、
病気の発覚直後は、正直なところウロタエました。
選挙のときも相当肥大化していましたから、
本人はさぞかし辛かったことと思います。
自分の妻ながらよくがんばったと思います。

手術後、7月には問題が無いことを告げられましたが、
●医者の診断の確かさ
●手術の腕
●セカンドオピニオンの重要性
といったものも考えさせられる機会と成りました。

ご心配いただきましたが、
現在はまったく健康な状況です。

▼新任期スタート後の議会は、
5月の臨時議会、6月・9月・12月と、
議会が開催されました。

一部、無所属議員の振る舞いなどにより
混乱も生じていますが、
政務調査費の公正な使用へのシフトや、
新たな議会改革の機運の高まりなど、
議会が変わり初めていると実感しています。

所属している環境経済委員会では、
研修・視察などを一貫して行なうことで、
本来の議会の提言機能を高める試みが行なわれています。
今年のテーマは「ごみ有料化は是か非か」です。
2月議会では提言を出すことと成っています。

また副委員長をおおせつかっている行政改革特別委員会。
ここでは委員長や熱心な委員各位とともに、
行財政改革に対し積極的な提言を行なうとともに、
地方議会では初めての「事業仕分け作業」の実施に向けて、
準備を進めているところです。

いずれにしても、
今、議会そのもののあり方が、
問われています。
議会不要論を始め、
報酬や定数削減への要請、
政務調査費への厳しい指摘など、
その先には、
「議会がその機能をしっかり果たせ」
という声があると捉えています。

さいたま市議会が現在の姿を変え、
行政の諮問機関から転換し、
主体的な機関となるよう、
引き続き信念をもって
エネルギーを最大限傾けて取り組んでいきます。

これが4月の選挙で
「機能する議会へ」という主張をして
当選させていただいた私の最大の役割だと認識しています。

▼2年目を迎えた大学院。
大学院といっても、
私が通う明大ガバナンス研究科は、
研究者を養成する場所ではありません。

公共政策大学院といいます。
公共政策に関する財政や、条例の研究、
地方自治や分権などの歴史や現状など、
まさに今私たち地方議員が直面していることについて、
実務経験者らから話を伺い、
教授を交えて社会人の学生同士で討議をする、
そんなスタイルの大学院です。

ここで得た内容は即戦力で議会内外に役立てることともに、
学生同士のネットワークは、
何よりの財産となります。

大学院では課外授業も積極的に行なわれます。
今年は
●5月:北京
●8月:ロンドン・ブリュッセル・アントワープ・オスロ・フログン
●12月:済州島・ソウル
にで出かけてきました。

総じて同様の問題を抱えていることも解かりましたし、
日本という国が優れている点が
少なくないことも良くわかりました。
もちろん様々な事例を見聞きすることができるとともに、
大きな視野を持つことにもつながっています。

都市の魅力は、
そこに住む人たちの住みごごちのよさを
そのまま反映しているのだ、
ということも学びました。

年明けには、
卒業資格を得るための論文審査が待っています。
無事卒業できるのかどうか、
未知数な中、
正月を返上する覚悟で臨んでいます。

   ★   ★   ★

今年をざっくりと振り返りますと、
こんなところでしょうか。

おっと、打ち込んでいるうちに年が明けてしまいました。
これから、毎年恒例の初日の出小旅行に出かけてきます。
行き先は、車に乗ってから決めます。
ご来光を拝んだ後、
旅先のとある神社やお寺にて、
初詣を済ませてくる予定です。

来年もとい今年は、
大学院を卒業(予定)し、
機能する議会への活動に、
より一層エネルギーを割く一年だ、
と気を引き締めています。

当ブログも引き続き、
随時更新していきますので、
ご参照ください。

今後ともよろしくお願いいたします。

土井裕之