• 「猫の手貸します」

9月5日(水)

不覚にも本格的な夏風邪に罹ってしまった。

前日夜からどうものどの調子が悪く、
体がどんよりしていた。

議会にはどんなことがあっても出席をする。
ただ、今回はちょっと頭が働いていなかった。
大切な機会に体調管理ができていないのは、
議員として反省すべき点である。

なるべく汗をかくこと、
あまり食べ過ぎないこと、
あとはただじっと回復を待つこと。

これが薬を飲まない偏屈な私の対処法です。

■早朝
▼9月議会準備
請願審査や議案外質問・通告の準備。

■午前
▼無所属の会・会議

▼本会議
少し遅れての開会。

請願審査から始まったが、
最初からいささか混乱していた。

その原因は、
ある無所属議員の発言によるものである。
時には感情的な物言いとなり、
「品位を欠いている」と議長にたしなめられている。

6月、9月議会の両議会において、
こうしたケースがたびたび見られる。

政策内容、つまり「建設するのかしないのか」
といった内容ではなく、
あくまでも入り口論である。

議会は、
政策の内容を議論する場としなければならないから、
これは決して好ましい状況ではない。

この無所属議員の主張は、
無所属である「自らの権利の確保」
に重きが置かれている。

その主張には、
私が耳を傾けるべき内容が含まれている。
ただし、手法に大きな違和感がある。

この手法は、
議会内において、
ますます味方を減らす方法である。
昨日は共産党議員からの議事進行の発言もあった。

主張をするな、と言うことではない。
ただ、本会議場で感情的に声を荒げて言うだけが、
この問題の解決のための選択肢ではないということだ。

一人であっても主張をする。
こうした心がけは大切であり、
私もそうした判断をするときもあるし、
今後もその気持ちを持ち続けたい。

しかし、今回の行動を見る限り、
明らかに議会内に共感者や賛同者を
増やそうというやり方ではない。
当人のパフォーマンスに重きが置かれている。

これは彼個人の権利確保へのマイナスという点以上に、
さいたま市議会の今後においても得策ではないだろう。

彼の主張のうち、
いくつか私も同意する点がある。

現在のさいたま市議会では、
実質的に無所属議員が
「議案に対する質疑・討論ができない」
こととなっている現在の「申し合わせの事項」
の問題がある。

彼はこの点の改善を求めている。

この点については、
私も早期の解決をすべきと考えている。

現在、議会運営委員会の理事会などにおいて、
議論が継続されているが、
どんな立場の議員であれ、
議案の質疑や討論ができないのは、
やはりおかしいだろう。

また、彼の言う、
政務調査費の使途基準の議論をした
「代表者会議」の場が公開されていない、
という内容もその通りだろう。

議論はオープンな場で行なわれるべきだから、
この点も彼の主張のとおりだ。
これは代表者会議を公開する形で対応すべきだろう。

また、所々で「決定のプロセスへの参加」の要求もある。
できる限り参加を認めるのがいいだろう。
その際には、議会全体の公平というものにも
視野を広げなければならない。

いずれにしても、
今後も、
しばらく混乱は続くことが予想される。

そこで、これを機会に、
まずは議会全体で、
これまでの課題を掘り下げ、
改善すべき点は改善したらいい。
下手な面子などは捨てたらいい。

この議員の主張の原因を除去したら、
過剰なパフォーマンスの芽も自然に摘まれていくだろう。

その上で、
無所属議員の発言や手法のうち、
ルール違反や問題点に対しては、
議会は、毅然とした態度で臨んでいくべきだ。

こうした混乱で時間を使うよりも、
議会の本質的な改革に
エネルギーを割かなければならない。

分権時代において、
さいたま市議会として
どんな議会を志向していくのか、
そんな本質的な議論をする機会をつくらなければならない。

2000年以降の分権の流れの中で、
多くの地方議会が変わり始めている。

議会改革の本質は、
議会の役割の認識とその役割に沿った適切な行動、
特に行政との関係における主体性の確立、
ここに意識をおかねばならないと思う。

■午後
▼行革特別委について委員長との懇談
第1回目の特別委員会についての打ち合わせ。

▼政務調査費の書類整理