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8月25日

▼ガバナンス・サロン
固定資産税業務の民間委託の可能性について。

「官から民へ」の流れは様々な分野に及ぶ。
「行政しかできないといわれていた軍事部門でさえ民間が担う時代」
という話を聞いたことがある。

これは行政がやらなければならない、
と断定的に言える分野は、
もはや存在しないことを意味している。

徴税などの分野もまた、
そのような中で民間化を模索している状況だ。
固定資産税の業務もまた、
その流れにおかれたということなのだろう。

総務省は経済団体からの要請に基づき、
すでに検討を開始している。

私の考えは以下の通り。

民間化は大きな流れであり、
どんな分野であれ、
民間化の可能性を検討することは間違いではない。

だから、「民間に任せてはならない」
という規制は取り払うことは問題はない。

民間に任せる場合、
これまでの行政が担っていた状況との比較は必要である。

コスト削減やサービスの向上などの
効果を明確化する必要もあるし、
それを担う力を持った民間組織が
そもそも存在するのか。
こうしたことを業務ごとに具体的に見ていかなければならない。

民間組織の参入は、
多くは「コストの削減」をその理由とする。
「コスト削減」は重要なことだ。

問題は、「民間化が本当にコスト削減になるのかどうか」である。

民間に委託したり任せたものでも、
もし事故が起きれば行政責任が問われる。
最近の司法の流れは、
明らかに行政の責任を強く求める傾向がある。

このとき、「賠償金」を支払うこととなれば、
それまで積み上げてきた小額の削減されたコスト減分は、
一辺に吹っ飛んでしまう。

また、民間に任せたとたん、
行政はその分野への注意を怠る傾向がある。

民間に任せるならば、
モニタリングに、
より一層のコストがかかるはずなのである。
このコストは、
民間化の「コスト削減」に組み入れられているのだろうか。

この場合のコストとは、
お金の面だけではなく人的な面も含めてである。

コストをかけることが手薄になったとたん、
不祥事や事故が起き、
時には人命に関わるケースも生じる。

最近の事例では、
ふじみ野市の市営プールでの事故が記憶に新しい。

「トータルなコスト」という視点で見たとき、
本当に効果があるのかどうか、
それを洞察できる視点が求められている。

民間に任せることが間違いなのではなく、
本当に民間に任せることが
その目的を達成することにつながるのかどうか、
これを見ることが必要である。

公的な分野を担う担い手は、
必ずしも行政だけが適しているわけではない。
一つ一つの業務で深く吟味していくことが必要だ。

現在行政が担っている業務について
それをこなす民間組織が存在するだろうか。
民間組織に任せた際のコスト削減や
サービスの向上が明確に見込めるだろうか。
常時、あらゆる業務で、
こんな視点で見ていくことが必要であろう。

固定資産税の業務においても、
上記と同様の考えである。
民間化を検討することは間違っていないし、
国が一律に行政のみが担うべきとルールを決めるのはよくない。
民間組織に業務を任せる時は、
「トータルなコスト」に視野を向けて、
じっくり検討するべきだ。

8月26・27日

▼財政自主研
地方議員の有志が集い、
自治総研の菅原氏を招いて、
決算指標をチェックした。

財政については、
どの自治体であっても、
議員が議員としての役割を果たすために、
ますます細かいチェックが必要となっている。

さいたま市議会において、
9月5日から始まる9月議会においては、
決算委員会が開催される。
ここでは昨年度一年間の決算の審議する。

私は今年は委員ではないが、
委員となったつもりで
無所属の会選出の委員のサポートをしていきたい。

▼安部内閣組閣
がけっぷちの安部政権の新組閣人事が発表された。
様々な意見もあろうが、
私は総務省の大臣となった増田氏に注目している。

増田氏は改革派知事として、
岩手県政を舞台に新しい発信を続けてきた。

話しぶりは地味だが、
その内に持つ想いはにじみ出てくる。

これまで「地方」サイドの代表的存在として
「中央」と闘ってきた氏が、
「中央」の中に入ったあとも継続して、
「地方」サイドの主張を貫けるかどうか。

茨の道は続くだろうが、
下火になりつつあった分権推進も、
息を吹き返すこととなるだろう。

期待したいものだ。