• 「猫の手貸します」

10月30日(月)の午後、
応急手当の講習に参加。
議会議員を対象に行なわれたもの。
議員約20名が消防局職員に講習を受けた。

講習は、10分のどの説明後、約1時間30分の実施演習。
腕まくりをし、汗をぬぐいつつの時間をすごした。

     ★

最初に、さいたまの救急の現状が説明された。
・約5万件の救急車出動
・23人に1人の割合
・10分に1回
・約140件/1日

65歳以上が多くなっているという。
救急車は平均6.2分で到着。
この時間で、応急処置がどの程度できるか。
効果的な応急処置で人命を救うケースも少なくない。

最近もさいたま市内のスポーツグランドで、
運動中に倒れた方を、
たまたまそこにいた医者が、
救命したケースも紹介された。

心配停止3分で死亡するケースが50%
呼吸停止10分で死亡するケースが50%
多量出血で死亡するケースが50%である。

     ★

次に救急救命の講習を受ける。

まずは、人体に擬した人形に対し、
人工呼吸と心臓マッサージのやり方。

次にAEDという危機を使用した処置。
やってみると言われた通りにはなかなか行かない。
いざ、人命が懸かった時に、
とっさに使用できるかどうかは未知数だ。

人が倒れるなどした時の、
具体的な対応例は以下の通りである。

①倒れた人に声がけ、呼吸の確認
 「もしもし!」当の声をかけ、肩を軽くたたく。
 6秒くらい自分の耳を倒れた人の口のそばにもっていき、
 呼吸の有無を聞く
     ↓ 
②周囲の人に
 ・119番通報の要請(救急車の到着まで6.2分くらい)
 ・AEDの確保の要請(ある場所を確認しておく必要がある)
 ・人工呼吸などの知識や経験を持つ人の確認
  ⇒誰もいないときは自分が担う
     ↓
③人工呼吸1秒×2回
 まずは、気道の確保。
 おでことあごに手を添えてあごを挙げさせ、
 口と気道がまっすぐになるようにする。
 その上で人工呼吸をする。
 人工呼吸は気道確保のまま、
 鼻を指でふさぎ、口を覆う形で「はー」と1秒間息を吐く。
 胸が膨らむことを確認する。
 これを2回繰り返す。
 ゆっくりやることがコツで早くやると
 胃に空気が入ってしまうそうだ。
     ↓ 
④心臓マッサージ30回
 倒れた人の胸の真ん中、乳首の線上に、
 自分の手のひらを置き、
 4〜5センチ深く押し込む。
 30回繰り返す。
 手で行なうのではなく、
 手はまっすぐにし、
 体重をかけて行なう。
     ↓ 
⑤AEDが届くまで、③〜④を繰り返す
     ↓
⑥AEDが到着⇒使用
 到着したら、箱を開け、
 電源の残量とコードが接続されているか確認。
 後は音声に従う。
 電極パッドを装着する際には、
 倒れた人の上半身を裸にし、
 ぬれている場合は拭く。
 ペースメーカー等に注意する。
 解析のときは自分も含め、
 周囲の人を倒れている人から離す。  
 必要に応じ、除細動ボタンを押す。
     ↓
⑦救急車到着⇒引き渡す

★講習の中で聞いた留意点
・一連の作業の途中で意識が戻ったら、そこで終了。
・AEDが届いたら、人工呼吸等をストップし、AEDで対応する
・AEDはともかく音声に従う。
・AEDのバッテリーは5年くらいで消滅する可能性がある。
・AEDは心臓が「平常時〜停止」の間の、
 「微細動」状況のときに役立つもので、
 心臓がストップしたら、心臓マッサージを行なう。
・心臓マッサージは、
 ポンプ役を果たすことができなくなった心臓の代わりに、
 血液を脳などに流すために行なうものである。
 停止した心臓を再び戻すという意味ではない。
・公共施設では、夜間・休日などは、
 施設内で取れないケースもある。
 盗難の可能性もあり、
 なかなか外に出すことができないとのこと。
・機械は30〜40万円。
・さいたま市は市内に約400個設置。

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終了後、「普通救命講習修了証」の交付を受けた。
いざというときに備えなければならぬ。
何より最優先は人命救助である。

当講習は市民にも行なわれており、
その開催募集は広報などに掲載されている。
ある程度の人数がそろえば
職員が出向いて講習を受けることもできるそうだ。

消防局担当・電話:048-829-7921