10月20日(金)
■午前
●自治体議会政策学会・研修
「震災復興の経済負担とこれからの災害への準備」
林敏彦教授(放送大学)
この研修で注目すべきは、
大規模災害における復興に、
どのくらい経済負担を必要とするのか、
また、その準備のために何をしておけばいいのか、
という点である。
林先生もまた、現地で被災された。
時には法律を守ることと人命との兼ね合いや、
想定していなかった公債費の伸びについて説明した。
復興財政の視点として「税収が減る」ことにも言及。
これは「特別控除」と「人口減少」の2つの理由からなる。
善意の援助が地元の経済を完全に破壊し、
復興を遅らせた点についても触れた。
他地域の業者が来て潤うような援助ではなく、
地元業者が様々な援助を受けて
自立できるようにする配慮が必要とされる。
この点は見過ごすことのできない点だ。
復興はまちの自立までを
視野に入れて行なわねばならない。
震災で壊滅的な打撃を受けた阪神地域に対し、
救済を求めても、国は「個人補償をしない」
という姿勢で態度を頑なにする。
そのため、「復興基金」の仕組みを作り、
民間資金を確保したという話もあった。
この仕組みは今後も応用ができるもので、
「知っておくといい」とアドバイスをいただいた。
■午後
●同・研修「その時 議会は」
今回の2日間の研修の最大の目的は、
この研修への参加である。
今日、今、この時に大震災が起きたとき、
議員である私は何をすべきなのか。
何ができるのか。議会はどうすべきか。
阪神大震災のときの神戸市議会の動きを、
当時の事務局の係長から説明を受ける。
・地域の情報把握
・議長への情報の一元化
・住民要望のパイプ役
・国への復興資金の要請など
が主な役割だった。
研修に参加した議員は、
勉強熱心で見識ある議員ばかりだ。
この午後の研修の後半は、この参加議員同士で、
議会は被災時にどんなことをするべきか、
議会はどんな準備をしておくか、
といったテーマで議論を行ない、
その内容を発表しあった。
有意義な試みであった。
【政調費】以上の研修参加費3万5000円(2日分)
■夕方〜夜●新幹線等で三ノ宮〜新大阪〜品川〜表参道
次の予定の会場になるべく早く行くため、
急遽品川で降り、山手線に乗る。
するとそこには満員電車が待っていた。
旭川からの帰途の満員電車に比べれば、
荷物も軽かったし、
そのときの免疫もあったから、
何とか凌ぐことができた。
満員電車の中は、仕事帰りの会社員の方々である。
頭が下がる思いだった。
【政調費】三ノ宮〜表参道の交通費
●民権塾
秀征先生の話を伺いに南青山会館に駆けつける。
安部政権のこれまでの評価をしていた。
先生は、歴史認識での安部さんの態度の変更や
中国への訪問については評価し、
しばらく見守るという姿勢を示した。
安部内閣が首相補佐を5名置いたことも
政治が官僚を指導していく姿勢の表れとのことで、
注目しているようだ。
一方で安部総理の進めようとしている「集団的自衛権」。
これについては、現在、片務関係の日米安保が
アメリカとの双務的関係となることは問題だと述べた。
自衛隊がアメリカの戦争の前線に立つことが予想される。
集団的自衛権論者はその覚悟があるのか疑問を呈した。
この問題では民主党の小沢・菅・岡田が
明確に「集団安全保障・国連重視」路線を示しており、
この点では民主党へ期待していた。
安部総理は母方の祖父の岸さんの意向だけではなく、
父である故・晋太郎さん方の
祖父寛さんの意向を汲んだらいいのではないか、
との話があった。
寛氏は戦後、戦前大政翼賛会に
所属しない「非推薦議員」だった。
そのリベラルな言動や活動には、
定評のある方だという。
●元都議らとの懇親
専門学校に通う若手を含め懇親。
若い人たちの現状を総合すると、
・何かに追われているような切迫感
・デフレ下の就職困難期の経験から来る刹那感
・会社組織の理不尽な扱い
などで不満がある。
「若者は辛抱が足りない」
と一般的に言われる。
実際にそうである時もあるが、
若者の多くは、むしろ自分で考え悩みながら
生きていることも理解しなければならないと思う。
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アクティブ度:7617
(最高記録です)