本日(26日)夜、
さいたまロイヤルライオンズクラブ
主催の講演会に参加。
テーマは「中東情勢」で、
テレビなどでおなじみの大野元裕氏が講師。
大野氏は元外務省の外交官。
中東に関しては、その当時から
エキスパートとして活躍してきた。
マスコミなどから伝えられる情報は、
中東の一面をあらわしているに過ぎない。
これに対し、大野氏の話は明快であり、
現地の生の情報を基に具体的な話に及んだ。
以下、大野氏の話の概要。
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石油高騰を「需要と供給」で語るエコノミストがいるが、
石油の価格と、中東の政情の比較を見れば、
両者が一致することに気がつく。
つまり政治が石油の価格を動かしていると言える。
政治プレミアムである。
イラン=イラク戦争や湾岸危機など、
そのたびごとに石油の価格は高騰している。
現在の高騰は、
投機筋がイランに注目し、
それに伴って動いている。
イランの核開発とそれに対する国際社会の制裁。
石油の消費量は中国などの使用により増えている。
イランが生産できなくなると
石油が足りなくなるのである。
石油は足りなくなると、
経済的に成長している国に集まる。
一方で東南アジアなどの国では
石油が手に入りにくくなっているという。
イラクは日本にとって重要な国だ。
かつてイラクから見ると、日本が最大の貿易国だった
それが「アメリカに追随した日本は…」
と言われるようになってしまった。
現在のイラクは、
①中央政府の信頼の欠如
②宗派・民族の対立
③奪い合う資源が少ない
という背景の下、不安定な状況にある。
自爆テロ犯は貧困などの状況から生まれやすい。
テロの首謀者に拾われ、
そそのかされ、利用されるのである。
その対策には、テロ組織を
つくりにくくさせることが大切。
不安定な状況は軍隊では制圧できない。
ライオンズクラブで孤児院を寄付したのは、
そうした組織に行く子供を増やさないためだ。
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