• 「猫の手貸します」

1月19日、無所属の会では
図書館に関する研修を行なった。

この報告がブログ上で漏れていたので、
以下に記したい。

  ★  ★  ★

財政難、指定管理者制度の導入などにより、
公立図書館をめぐる状況は、
大きく変わってきている。

「今後の図書館はどうあるべきか」をテーマに、
「㈱図書館流通センター」
の社員から話を聞いた。

税金でまかなわれている事業である以上、
図書館も客観的評価にさらされる立場に立つ。

これまでの評価基準は、
「貸し出し冊数」が主であった。
この評価で見れば、政令市の中でも
さいたま市は上位に位置する。

ただ、「利用者に借りてもらう」
ことが優先しすぎると、
ベストセラーや文庫本がなどが、
図書館に優先して置かれる傾向に陥る。
現にそうした傾向は否めない。

これでは、
本来、図書館が求められている
役割としては疑問が残るし、
それらを本屋で購入すべきと考えると、
民業を「圧迫している」と言えるのかもしれない。

それでは今後、図書館はどうあるべきか。

図書館流通センターの社員は、
・フローからストックへ(質の向上)
・都市再生、市街地活性化としての公共施設
・生涯学習のための滞在施設
という側面を重視し、
「情報化」「生涯学習」「まちづくり」の
3つのキーワードが
クロスする公共施設を描いている。
そこには「『豊かな』市民を育てる」
という目標が位置づいている。

これが図書館に対しての
自治体の投資効果が大きいことを
示すことにつながり、
図書館の存在の根拠となっていく、と言う。

年々「資料費」が削減する
傾向にある図書館にとって、
この指摘は重要であると思われる。

指定管理者制度の導入を図る
自治体も増えてきているが、
PFIや指定管理者の課題も少なくない。
また、評価基準作りなどにおいても、
まだ試行錯誤が続く。

ただ少なくとも、従来の発想を脱し、
多様な運営主体を駆使するなどして、
税金を投じるだけの
貢献度の高い図書館づくりを
進めていく必要性があることは
言うまでもない。

●㈱図書館流通センターHP
●さいたま市図書館HP