• 変わらず ブレず 前へ 未来へ。

本日午後、シンポジウム
「地域の水道事業を考える」に参加。

主催は、
北海道大学公共政策大学院
 ・創成科学共同研究機構 
    環境・科学技術政策プロジェクト

時事通信社。
産学連携の試みだ。

■プログラム
≪1部 事例紹介≫
「地域水道ビジョンと水道事業の新たな展開」
山村 尊房(厚生労働省健康局水道課課長)
「横浜市の水道事業長期構想について
金近 忠彦(横浜市水道事業管理者)
「三春町における住民参加の水道事業」
遠藤 誠作(福島県三春町行財政改革室室長)

≪2部 パネルデスカッション≫
★パネリスト:
「水道事業の業務評価のあり方について」
 石井 健睿(日本水道協会工務部長)  
「松山市におけるDBO導入について」
 渡邊 滋夫(松山市公営企業管理者) 
「地方分権の進展と地域の水道事業について」
 宮脇   淳(公共政策大学院長・水道事業評価・監査マニュアル策定研究会座長)
第1部講演者(3名)

★座長: 眞柄 泰基(北海道大学公共政策大学院特任教授・水道事業評価・監査マニュアル策定研究会)

■主な話の内容。
●1590年に神田川から江戸城下に
引かれた日本の水道は、
現在、普及率97%を超えている、

●平成17年に厚生労働省は、
「地域水道ビジョン」の作成を全国に通知。

水道ビジョンは、
水道事業ガイドラインと車の両輪をなすもので、
必ずしも国が示したとおりにするものではなく、
地域の特性が柔軟に盛り込まれるべきだ。

・将来見通しの評価
・将来像を示す
・将来像の実現に向けた方策の記述
・公表
がビジョンの判定要件。

●三春町。
民間委託と情報公開、
住民参加を積極的に行なっている。

●横浜市。
節水時代に入り、
水道事業者は収入が減った。

監察機能を強化。
人事制度は信賞必罰に。

入札制度も競争性と公平性を重んじ、
一般競争入札へ。

●松山市。
慢性的水不足。
市民に節水を呼びかける。
事業者としての収入が減る。

三位一体改革で50億の減。
そこで、DBOを導入し、
民間の手法を取り入れる。

安全安心な水道水へのモニタリングは、
本来金融機関からの融資の場合、
金融機関が行なうが、
DBOの場合、融資は市が行なうため、
市のモニタリングが重要である。

●現在国で議論されている
公営企業公庫の廃止は、
水道事業に影響を与えると言われている。

交付税や税制の議論が遅れており、
地方財政は厳しい。

経営上のガバナンスの発揮については、
官民それぞれ有効に機能するようにする。
最終的な責任は「官」がとる、
という形にすればいい。

●「自治体破綻法の検討」と、
報道されている。

自治体は精算して無くす、
というわけにはいかないため、
民間企業で言えば、
「民事再生」のような形となる。

都合の悪い情報でも出して、
判断してもらう姿勢が必要だ。

●水道事業は、
現在、各市町村単位で行なわれている。
しかしこの単位では限界がある。

県単位くらいか、もしくは道州の単位で、
電力会社のように規模のメリットを
生かすほうがいいのではないか。

シンポジウムの主な話は以上である。

■さいたま市について
水道は私たちの生活に欠かせない。

さいたま市における水道事業は、
旧3市時代、「一部事務組合」という方式をとり、
3市合同で進められていた。
そのため、合併後も事業はスムーズに進んでいる。

職員の人件費も含めて独立採算で、
すべて利用者から徴収する
水道料金でまかなっており、
現在は税金からの持ち出しはない。

水道事業に限らないが、
行政が必ずしも直営でやる必要はなく、
さいたま市でも、
すでにアウトソーシングが進められている。

気になるのは、
今回のシンポジウムで出てきたのだが、
水道管が「法定耐用年数40年」であり、
その耐用年数を迎える水道管が、
今後10年くらいで、
多数存在することとなる点である。

おそらく、さいたま市において、
合併前の旧4市でも、
それぞれ同様の時期に、
一気に水道管を敷設したのではないか、
と思われる。

この点はどう考慮されているのか、
確認してみたい。

ちなみに耐用年数が過ぎても、
たとえば「80年」持つ水道管もあるそうなので、
一概に、法定耐用年数を
きっちり守らなくてはならない、
とは言えない。
使えるものは使うほうがよい。

ただ、設備投資を先送りすることにより、
横浜市では、
高く噴水が吹き出ル事故が発生したり、
明治時代のインチ管が破裂して
結果的に税金から3億円支払ったり、
という事態となったそうで、
冷静に考えなくてはならない。

ところで、さいたま市の水道事業については、
今年度の外部監査の対象となっており、
先日その結果が示された。

かなり詳細にわたって課題が記されている。
ご参照いただきたい。

平成17年度 外部監査結果

今年5月には、北大大学院で、
水道事業者に対するアンケートの
分析結果を発表するそうだ。

北海道大学公共政策大学院HP

【政調費】
交通費:南浦和駅〜東銀座駅(スイカ・パスネット)
駐車場代:1300円

※参加費は無料