第12回現代短歌新人賞の表彰式に招かれ出席。
主催はさいたま市。
写真はその表彰式の模様。
先日、この試みは「無駄遣い」だとの指摘の
請願審議をしたばかり。
私は故・大西民子というこの分野の偉人が、
旧大宮時代に残した遺稿にゆかりのある当賞は、
継続すべき、と主張。
議会も一人を除き、
全ての議員により継続すべき、
という意思が示された。
今回の出席は、このような判断をした責任として、
この試みを間近に見ておきたい、というものだ。
正直なところ、現代短歌という世界には疎いが、
多くの参加者を目の当たりにしたことで、
この分野の広い愛好者の存在を知った。
そして、受賞者の言葉が印象に残った。
「震災が起き、文化の力では何もできない、
といわれたが、私はにとっては、
独り暮らしの不安な中で短歌に支えられた」(土井要約)
この言葉の主、
第12回現代短歌新人賞受賞者は柳澤美晴氏だった。
作品は『一匙の海』である。
この財政状況で、文化政策は最初に削られる傾向にある。
しかし柳澤氏の実感を伴った真摯な言葉は、
安易な考えに基づいた削減論に待ったをかける。
文化は「心のご飯」であり「心の杖」なのだ。
私も何より行革を進めるべきという「納税者主義」の立場で、
ぎいんかつどうをこころがけているが、
文化を軽視してはならないと考えている。