• 「猫の手貸します」

しあわせ倍増プラン2009。この推進。
これは政治主導の行政運営の試みといえる。
2009年に当選した清水市長のマニフェストを基盤に
行政職員の協議を経て作られたのが、
しあわせ倍増プラン2009である。
つまりさいたま市政は
清水市長の政治家としての主導により、
軌道修正を図っている段階だということだ。
言わば「さいたま市版構造改革」である。
前市長の時代にも確かにマニフェストは作られたが、
私が見るところ、すでに行政上の課題なり、
遡上に上っているものの羅列であった。
これは行政に足をおいたマニフェストであり、
前市長が行政主導の市政の上に
足を置いていたことを象徴していた。
さて。
このプランをつくって終わりではない。
このプランに照らして
どう市政の課題が解決されたのか、
こそ重要である。
それを検証するのが
今回の評価報告会ということになる。
内部の評価だけではなく、
外部の有識者や学生たちに評価をしてもらう試みだ。
数値化された総括的な内部の評価は、
外部の評価とほぼ同じ内容だった。
ただ、外部の方々からは厳しい意見が出る。
これは外部評価委員会の人選が、
決してイエスマンの集合体ではないことも
物語っていたのではあるが、
委員のうち、自治会関係者からは、
理屈はいらない、という苦言も出された。
また他の委員からは、
プランを進めるにはお金が必要で、
税収を増やす試みを重視するべきとの声もあった。
市長や職員には、
耳障りのいい言葉よりも、
こうした苦言にこそ、
耳を傾けるべきだと思う。
どんなにいい計画を作り、
順調に進んでいるように見えても、
留意する点は必ずある。
一歩外に出た異なる視点で見ると、
それが見えてくることがあるのであって、
苦言はそれを教えてくれるものだ。
そうした課題に真摯に向き合う
姿勢を持ち続けることができれば、
きっと市民の信頼を獲得できるのだろう。
昨年より今年、今年より来年、
と常に意識的な発展を心がけている
意欲的な職員の市政を随所に目にするようになった。
この点をもって私は今後の市政に楽観的である。