• 「猫の手貸します」

大船渡市議会を訪問。
私がかねてから親交のある三浦市議の安否の連絡をした際、
快く視察を受け入れていただいたものだ。
今回、議長を含めて、6人の議員に話をお聞きしたが、
三浦議員を含めて2人の議員が直接被害を受けたという。
及川議員は、海から10メートルのところに住んでおり、
家に居るときに津波に教われた。
天井に迫る水。
偶然「破れた」天井から屋根に這い出し屋根に上る。
家はすでにそのまま流されている。
間一髪、流れの途中で遭遇した
松の木にしがみつき一命をとり止めた。
水が引いたとき、
自力で松の木から降りることができなかった。
なぜなら10メートルも上にいたからだ。
さて。
大船渡の被災状況から聞いた。
死者行方不明者会わせて466人。
1000億円の損失だと推測されている。
水産業の町も現在、厳しい環境にある。
養殖施設は壊滅的で回復までに1〜2年を要するようだ。
被災から2ヶ月。現状がわかってきて、
気持ちがかえって下がってきている。
これが被災者の気持ちだという。
被災した議員の立場としては、
ライフラインが破壊され、
外部の情報が入ってこなかったとのことだ。
最も聞きたかったのは災害時の議員の役割。
複雑な心中を聞くことができた。
三浦議員は、自宅が被災し、
しばらくの間、避難所生活を送った。
議員として当然用足しを頼まれる。
市役所に情報収集にいったり、
住民の要望を伝えにいったりした。
しかし、地元の避難所で動いていると、
ローカル紙からは「各避難所に議員が顔を見せない」
と批判されたという。
一方で議員が各避難所を回れば、
「選挙のためのパフォーマンス」
と見られることも危惧された。
自分が被災しているにも関わらず、
地域の人のために動くも、
どの範囲で行動すればいいのか、
判断に頭を悩ませたという。
被災時、実は議会開会中であった。
疑似は中断され、
約1ヶ月後の4月8日に代表者会議で
今後のことを話し合ったという。
これらの教訓をさいたま市議会でも活かすべく、
緊急事対応の確認をしておく必要性を感じた。
復興計画は行政任せにせず、
議会版のものを作ることを
念頭に置いているということで注目したい。