• 「猫の手貸します」

福島からの避難者たちが、
続々とさいたまに到着している。
中には今も原発内で事故処理に当たっている
職員の家族もいらっしゃるそうだ。
そして双葉町などは、町役場の機能ごと、
さいたまスーパーアリーナに移転したという。
このアリーナでの受け入れは、
上田埼玉県知事の、トップダウンの決断のようだ。
現場はいささか混乱しているというが、
私は大いに支持したい。
避難者、とくに福島の方々については、
私たちは支援を惜しんではならないと考える。
もちろん、困ったときはお互い様、
という共助の精神によるものもある。
それ以上に福島の原発の周辺に
暮らしていた方々に私たちは借りがある。
私たちが享受している、
電力による便利な生活の一端は、
事故に遭遇している
福島原発からもたらされたものなのである。
現時点で確定的なことは言えないが、
双葉町の方々は、
少なくとも安全が確認できるまでの、
相当な長期間、
自分の故郷に戻ることは困難だろう。
電力の恩恵を受けていた私たちは、
住まうことのできる家がある。
言われるがままに飛び出し、
そのまま避難所を
転々としている、
これら避難者の方々に
丁重に対応しなければならないだろう。
幸いなことに、
アリーナには溢れるほどの
ボランティアが結集しているという。
行政職員の方々は、
疲労が蓄積する大変な時間を過ごしているだろうが、
くれぐれも、民の力を信じて対応していただきたい。
私の知る限りでは、
避難所としての期限後の話も、
公営住宅や民間住宅への入居支援ということで、
すでに検討が始まっているという。
今、私には主だった出番がないが、
こうした考えのもと、
貢献すべきときに
しっかり役割りを果たしたい。
こんな想いを胸に秘めている。