• 「猫の手貸します」
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明大大学院でお世話になった
中邨章先生の最終講義に出席しました。
先生の話は、
いつでもドッと場内が沸き上がるものですが、
この最終講義はいつにもまして沸き上がっていました。
思い起こせば。
先生の最初の講義に出席した2007年。
帰り際にA4一枚のレポート提出の宿題が出ました。
「何てことない、簡単なものだ」
そんな風にナメてかかっていました。
これまで議員活動で、
レポートをいくらでも記してきたわけですから。
鼻息荒く意気込んで提出。
次の講義で先生の批評つきで返されるとのこと。
ところがその講義に所用で欠席。
やむなくインターネット中継で講義の模様を事後受講。
どんなもんだいエへン的な気持ちで、
映像を見ていた私ですが。
そこで見たのは、おぞましい光景…
名前が次々に呼ばれ、
論文が返されていきます。
最後のほうで。
「土井くーん。土井くんいるかー?」
先生の独特のカン高い声。
次の言葉が振るっていた。
「これはヒドイ!こんなヒドイ論文は初めて見たよ」
プライドは、すべてを失いました。
私はパソコンの前で、
指を加えて静かにその映像を眺めていたのでした。
後にわかったのは、
この荒々しいやり方は、
先生の叱咤激励の方法だったということ。
次週から私は目の色を変えることと相成りまして、
先生の手法にまんまと乗せられたというわけです。
全国の市議会議員2000人が
一同に会する全国市議会議長会フォーラム。
先生の講演は、
他の登壇者に群を抜いて秀いで、
地鳴りがするほど何度も会場が
沸き上がったのが印象に残っています。
本質を鋭く突き、または矛盾などを
知性あふれる論説で喝破する先生の講義。
本当に印象に残る講義でした。
お世話になりました。
お疲れ様でした。