• 「猫の手貸します」

■8月7日

【行きのバス】

成田空港へは、さいたま新都心からのバスで。5時台の運行なら2時間で到着していたので、今回も余裕を持って到着すると思いきや、途中で大渋滞。当初9時ごろには到着するという目算が、9時45分ごろに到着で冷や汗。7時ごろに大宮を出発するバスは3時間みておく必要がある。

【空港での換金】

空港で円をポンドに換金。1ポンド=170円台。つい最近まで150円台だったと思っていたが、急速に円高になったようだ。ややトホホだが、振り合えれば2年前の夏にイギリスを訪問した際には、約250円だったから気持ちを取り戻そう。

【飛行機に乗る】

成田発、ロンドンヒースロー空港行きの便に乗る。座席は満員。飛行機嫌いは未だ直らぬ。「不安な時は客室乗務員の顔を見る」(←別に下心的な発想ではない)ことが結構気持ちを落ち着かせるに効果が高いことが分かった。プロが笑顔であれば、どんなに揺れていても、安全が担保されていると確認できる。驚愕の顔をしていたら怖いだろうなあ。それにしても、実際、ロシア中部までの前半は結構揺れた。

【レンタカーに乗車】

ヒースロー飛行場到着。「HERTZ」という会社に空港からの送迎バスで移動。出国前にレンタカーを予約。日本語のHPで簡単に予約できた。受付(白人)がやたらと「ベンツもあるぞ」「良いナビゲーションが備え付けだそ」「大人数ならベンツがいいぞ」と高い車を奨めてきた。それに屈せず、当初の車へ乗車。数日前に国際免許証を取得していて、イザ運転へ。これはこれで大変だった。人生初の海外での運転。イギリスは日本と同じ左側通行。しかし、借りた車のフォルクスワーゲンは、ウインカーとワイパーのレバーが日本車とは真逆だった。早速、晴れた空の下、何度もワイパーを動かし、無点灯で左に右にぐんぐん曲がってしまった。特に交差点におけるサークルの進入が難しかった。後ろに迫った車からブブーッと鳴らされた。運転を始めてからさっそく大渋滞。M25という環状線。夏休みの金曜日だったからなのか、それとも慢性的な渋滞なのか。ロンドンから離れるほど、外には緑豊かな光景が広がってきた。午後7時をすぎてもかなり明るい。約一時間で目的のレッチワース・ガーデン・シティに到着した。

【レッチワース・ホール・ホテル】

宿泊は「レッチワース・ホール・ホテル」。次の日に視察する田園都市レッチワースの郊外に位置する。周囲はゴルフ場を筆頭にした緑地帯。そして閑静な住宅街。ホテルは以前はお城だったそうで、格式高さを伺わせる外観。チェックインの段階で、なんと!私のスーツケースを車に積み忘れていることに気がついた!レンタカー会社に忘れてきたのだ。次の日に無事帰ってきたが、一躍、同行者の間でレジェンド化してしまった。

■8月8日

【ホテル周辺を散策】

朝。せっかくレッチワースにきているので、散歩をかねてホテルの周辺を散策。閑静な、というよりも、閑静すぎて別荘群のような雰囲気の住宅街。静寂の中に響く小鳥のさえずり。高齢の婦人と白い犬が家から出てきた。散歩に出かけるようだ。。話しかける。快く話に付き合ってくれた。レッチワースについて聞く。無手勝流土井式英会話法でによれば、このご婦人はレッチワースに20年ほど住んでいて「良いまちだと思っている」こと、日本から大地震後に調査団が訪問したことがあるとのこと、ショッピングには歩いて10分の駅周辺まで出かけるとのこと。こんなことを聞いた。ご婦人と握手し和やかな気持ちで歩みを進めた。その途中、ホテルに隣接するゴルフ場を通る。文字通り自然環境にとけ込んだゴルフ場。元気なおじいさんたちが8時からクラブを握りしめていた。ワイワイガヤガヤ至福の時間。こんな、ゆったりとした時間の流れるレッチワースの風景に、私もただただ身をゆだねていた。

【レッチワース都心部散策】

視察の目的の一つ。E.ハワードの設計した田園都市。日本でもあまりにも有名。100年を経過したこのまちは、どんな状況で存在しているのか。興味は尽きなかった。まずは車で駅そばの駐車場へ移動。ここから駅周辺を手始めに散策。少し歩いたところの商店街の一角に公的な情報センターがあった。ここで散策コースを入手し、そのコースに沿って歩くこととした。このまちの縁のある場所を次々に訪問。約2時間ほどにわたり、「通り」や「建物」「公園」「E.ハワードの記念碑」などを廻った。ともかく緑が多い。そして明らかに高級住宅街であろうと思われる住宅群を目にした。公園で遭った若いカップルに話しかけると、隣町から来たという。このまちに住むのは「エクスペンシブ」だと言っていた。晴れた日で、夏の日差しが暑いが、乾燥しているので心地よい。巨大な公園を経て駅周辺に戻ってくると、複数の場所で工事の最中のようだった(この日は作業しておらず)。再開発計画を進めているようで、ところどころ柵で囲まれていた。メインショッピングセンターを見に行く際、その入口で市民運動をしている方に署名を求められた。木の伐採に反対しているという。伐採対象の木には「SAVE ME!」と書かれた横断幕が張られていた。午後、食事をとってレッチワースを後にした。

【夜のロンドン中心街】

大渋滞で大幅に遅れたものの、念願の荷物を取り戻し大ロンドン市グリーンパークそばのホテルへ。仲間と夕食を取りに中華街に行くことに。徒歩でホテル近くのベイカーストリート駅間で行き、地下鉄で最寄のピカデリーサーカス駅へ。エロスの像周辺の込み具合は、日本の満員電車を連想させるほどだった。中華街に向かう途中、パブといったパブは、人でごった返し、外まであふれだしていた。金曜日だったからだろうか。日本人にとって、中華料理は食べ慣れているだけではなく、おおよそのどの国でも食することができるお手頃な食事である。