• 「猫の手貸します」

友人に誘われ、
ある昼食会に参加した。

有資格の個人事務所を開設している方々など、
数名がメンバー。
誰もが地域に根ざした
生活者としての視点を持っていた。

この昼食会の趣旨は、
経済誌『東洋経済』の副編集長をお招きして
意見交換をするというものだった。

混乱し先の見えない世界経済の話から、
日本の地方における経済政策、
建設業から社会保障関連への産業構造の転換の話など。
短い時間ながら話題は多岐にわたった。

中でも行政の在り方には関心が高かった。
お金がないことは共通認識だった。
しかし、行政の人件費への風当たりは依然強い。

私は一参加者として、
行政を間近に見てきている責任ある立場として、
自分が行革推進派ということを前置きしつつ、
●この間、行政はかなり人件費を削減してきている
●これ以上の人件費削減になると
 市民サービスへの影響が懸念される
●今後、人件費を削減するには
 「事業の廃止」により
 仕事を物理的に減らすことが大前提
●ここで浮いた資金・職員を
 優先順位の高い仕事に振り向けるべき
といった趣旨の話をさせていただいた。

昼食会は短い時間ながら
大変有意義であり、
自分の確信が深まる機会となった。

以下、昼食会を経た私の主観。

多くの市民は、
財政が厳しいことを認識している。
国の莫大な借金の話は、
のちの小泉政権の誕生を促し、
政治の流れさえ変えてきた。

そしてその中で、
限られた公金を有効に使うことに
ついても理解されている。
これは裏返せば、
必要性の薄い事業を廃止することも
合意していただけるだろう、ということ。
小泉元首相の進めた郵政民営化や
各種公共事業の撤退からも見受けられる。

さらには、必要があり、
有効に使用されるならば、という前提で、
税の負担増もやむを得ない。
これは社会保障の財源としての
消費税増税の議論などに見られる。

以上のようなコンセンサスが
国民レベルで形成されつつあるのではないか。

もちろんそれを主張するのは政治家であり、
その主張をする大前提として、
説明責任を徹底することや
自らの身を削る姿勢を示すなど、
主張するに足る資格を有しているか
どうかが注目されている。
これは自分にも関わることなので、
強く認識しているものだ。

では、公的機関として、
この困難な時代を切り抜けるには、
どうしたらいいか。

収入は不安定でありながら、
ニーズはこれまでの古い仕事に加えて
新しい仕事の要請が次々に出てくる。
ましてや膨大な資金を必要とするとされる
少子高齢化は加速度的に進んて行くのだ。

まず何より行政改革を徹底すること。
とくに「事業の廃止」を断行すること。

これまでの行革は、
●国や自治体行政の主導
●総枠の数字を重視し、個別事業分析を軽視
●事業の選択と集中の要素が弱い
●公開された議論の場がほとんどない
というものだった。

民間ですでに行われていること、
民間にできること、
行政がやる必要性の薄いことは、
徹底して廃止していく必要があろう。

それによって浮いた資金や職員を
介護や子育てなど
優先度の高い事業に集中することができる。

このためにも「事業仕分け」が有効と考えるし、
これを政治の一方の機関である議会で
行なう意義があると考えている。

ついつい長くなりました。

       ★

11月7日

●午前、自宅にて原稿・事務作業等
 …難航する配布用レポートの原稿書き
  と膨大なメールとの格闘
●昼、市内にて実業家主催の昼食会
 …『東洋経済』副編集長との意見交換会
  公共投資は建設から人へ、
  社会保障分野への業態移転が必要との話など。
●午後、議会にて、原稿・事務作業など
●事務事業評価の外部評価会議の傍聴
 …さいたま市版事業評価。
  結構激しいやり取りが行なわれていた。
●夕、歯医者へ
 …懸案にしていた
  「治療途中で放り出していた左上5番目の歯」
  が数日前より本格的に激痛。
  稀代の医者嫌いも観念し診療台へ。
  「ずいぶん進んでしまってますね…」
  「はへ―ふひはへん」(診療しながらなので発音不充分)
  「これはもう根っこから抜かなくては」
  「はへ―」
  「次回抜きますが、それでいいですか」
  「はへ―」
  女医さんの頬笑みだけが便りです…。
  ということで、自業自得なのですが、
  次回は麻酔・流血の治療となりますので…。
●夜、歯の激痛とともに仲良く自宅にて事務作業など