• 「猫の手貸します」

3月13日(火)

朝、駅に立っている。
現在週3回。6時30分前後から8時30ごろまで。

「おはようございます」という挨拶とともに、
自らの編集・発行する「さいたま市民レポート」を
相方と二人で配布している。
レポートは現在41号を数えている。

マイクの使用は、
朝の迷惑を考えて使用を控えている。

この2週間は、予算特別委員会の準備のため、
駅立ちは休止し、最後の議会に専念した。
そのため本日は2週間ぶりの駅であった。

何はともあれ、
本日は「サブ〜い」駅だった。

終了間際はブルブルと体が震え、
口が悴んではっきりとものを発せない状況。
青白い顔をして震えながら白い紙をもつ謎の人物。
花粉症の影響で光る鼻下。

この日に限って、
新聞記者が取材のため遠くに控えていたのだが、
えらいところを写真に撮られてしまった。

何しろ気温が低かった。

日中は春の陽気だったが、
朝は、3月中旬なのになぜ?
と思うくらい寒かった。
冷たい風も吹いていた。

その証拠に通勤・通学をする方々の手は、
コートのポケットの奥深くに押し込まれているのであった。

その上、出掛けにコートを紛失。
「ないないない!」
いくらハンガーを見ても、
それらしき場所を探しても見あたらない。

しかたなし。
「まあ3月だし、それほど寒くはないだろう」
スーツ姿にマフラーで家を飛び出した。

この油断が、後に大きな教訓を与えることになろうとは、
この時は知る由もなかった。

結局は議会の会派の議員室ロッカーに忘れていたのだが…。

それに加えてスーツは夏物。
2月議会で冬物スーツを使い果たし、
夏物しか残っていなかったのである。

2週間ぶりの駅立ち。
約180分間。
軽装の35歳の発声に、
寒さは容赦なく影響を与えたのであった。

相方は言う。
「おはようございます」が「グスー」になっていると。
そして「ありがとうございます」は「あすー」。
「はいそうです」は「はいす」。

言葉を出そうにも、思うように出ない。
どんどん人が来るし、
その中にレポートを受け取ってくださる方もいるので、
変な発声だと自分でわかっていても、
軌道修正できず、
なし崩し的に続けるしかない。

ああ、春は来るのだろうか。

       ★

朝、どの駅でも何組もの候補予定者とかち合う。
駅はもはや臨戦態勢である。

組織型でやってきた方も、
固定票を得ることが困難な状況であることを示している。

通勤・通学の方々へ迷惑だけはかけないよう、
私は最大限配慮しているつもりだが、
それでも不快な気持ちをもつ方もいると思われる。

ご迷惑をこの場を借りてお詫びするとともに、
残り約一ヶ月間、
さらなるご理解をいただきたく思います。