歳を重ねるごとに、
10代のころには考えれなかったくらい、
本を読むようになった。
これまで読んだ本については、
HP上では取り上げてこなかったが、
今後、特に議員活動に係わりのあるものについては、
随時取り上げたい。
今回読んだ本は、
『プロフェッショナル 広報戦略』
世耕弘成 著
ゴマブックス株式会社
である。
この本は手にとった本日、
一気に読んでしまった。
内容は、元広報マンの著者(現・自民党参議院議員)らしく、
わかりやすい。
この本には、昨年自民党が圧勝した選挙に
おける広報戦略などが具体的に綴られている。
●著者は、自民党内の広報戦略チームの
実際上の責任者となり、
チームを引っ張っていった。
試行錯誤しながらだったが、
結果は、あの自民党圧勝であった。
一般論としては、この結果の要因は、
・小泉首相の決断力、
・民主党の積極性の無さ、組合との関係
などが挙げられている。
しかし、適切な広報戦略も
大きく役割を果たしたことを、
この本から読み取ることができる。
「郵政一本」か、「年金」を加えるのか。
選挙戦の途中で岐路があった。
しかし時期をみて適切な判断が下された。
「郵政一本」は、ほとんどのマスコミに批判されたが、
視聴率をとる小泉首相を直接テレビの画面に登場させ、
支持率を上げていった。
これは広報戦略の賜物だった。
●この本を読んで最も驚かされたのは、
今日に至るまで総理大臣が
広報戦略を持たずにマスコミに接していた、
という事実である。
広報とは、コミュニケーションである。
国民とのコミュニケーションを
重視してこなかったことを裏付ける。
これは地方自治体でも同様に言えるわけで、
今後の大きな課題だ。
●プロジェクト・マネジメントについても触れられており、
政治の分野に係わらず示唆を得る本だと感じた。