• 「猫の手貸します」

昨日夕方、さいたま市平和展に足を運び、
「作品」を観覧した。
コルソ7階(浦和駅西口)で6日まで開催されている。

「平和展」と聞くと、
戦時中の説明や当時を思わせる物品の展示、
等が思いつく。
もちろんこうした試みも誰かがやらなくてはならないが、
いささかワンパターンであるような気がしていた。

今回のさいたま市平和展は、
そうした形態とは異なる。
漫画家・作家のメッセージと漫画がずらりと並ぶ。

総勢119名の出展者の「私の8月15日」が展示されている。

私の知る漫画家、
水木しげるさん(『ゲゲゲの鬼太郎』)や
さいとうたかしさん(『ゴルゴ13』)らの名前が並んでいる。

手塚治さんの漫画については、
数枚のボードをまたいだ形で、
生前に描かれた漫画が展示されていた

こうした様々な人たちの実体験を、
メッセージに加えて漫画で後世に残していくという試み。
ひょっとしたら、ステレオタイプの戦争感よりも、
こうしたやり方のほうが、情感に訴えるのかもしれない。

  ★  ★  ★

戦前、「北沢楽天」という反骨の漫画家がいた。
今年は、さいたま市にゆかりのあるこの漫画家の没後50年である。
これを記念した今回の試みだった。

私は今回の平和展の企画を大きく評価したい。
「漫画」がさいたま市の独自性を示すものになりつつあり、
この路線で平和を打ち出すのは、
今後にもつながり、意義のあることだと思う。

ぜひ多くの方に足を運んでいただきたい。