神戸市庁舎のうち、
新築され4月からスタートした
4号館に入るのが危機管理センター。
消防局と水道局がその上階に位置する。
4年の検討を経て、建築に至った。
この施設には、当然、阪神大震災の教訓も含まれている。
一階に本部員会議室が配置される。
普段は研修室だが、
災害発生時に設置される災害対策本部が、
最高意思決定を行う場所となる。
ここと対置するように
廊下を隔てて設置されたのが防災展示室だ。
NPOが市民に防災の知識を伝達したり、
防災グッズを展示し
身近に感じることができるように配慮されている。
床面に大きな地図があるが、
これは神戸市の災害被害想定を示したもので
大震災に見舞われただけではなく、
山と海に囲まれた神戸市が
いかに災害に直面してきたかが一目瞭然だった。
特筆すべきはこの防災展示室が、
災害時は報道陣の待機する
部屋として想定されている点だ。
これは阪神大震災の時、
混乱の中、災対本部の会議内容が、
報道関係者に筒抜となってしまった教訓があるそうだ。
報道関係者はおおむね協力的だったとはいえ、
取り扱いに注意を要したり
個人を特定される情報が
そのまま漏れる状況は好ましくない。
報道機関と丁重に接触しながらも、
災害時の迅速な意思決定や
情報収集をを妨げる要因を排除するという試みは、
大いに参考になる。
消防局のスクリーンも見学させていただいた。
大災害時は、同時多発の出動要請があり、
パンクすることから各消防署に判断を任せることとなる。