• 「猫の手貸します」


←集会所

←防災倉庫外観
↓光触媒ボリタンク

↓集会所の備蓄品

南区大谷口にある
県営住宅の防災倉庫を見学させていただいただき、
会長の松本さんと役員の佐々木さんに
丁寧に話を聞かせていただいた。
知人から「充実した防災倉庫がある」
と聞いての訪問だったが、
確かにこれは唸り声が出てしまう。
周辺の他の避難所の備蓄品の品数よりも
種類も数も豊富なのだ。
これは約15年ほど前から行政に頼らず
自分達の自治会で、お金を出しあうなど、
こつこつと準備をしてきたことによる結果だそうだ。
私にとっては、
その備蓄品の品揃えもさることながら、
住民の共助に向けての取り組みこそ、
注目すべき点であった。
備蓄品の品揃えは、
この住民の自らの行動による
防災の取り組みの一環の中にあるものだ。
行政の想定上では、
この県営住宅に住む人たちは、
最寄りの大谷口小学校・中学校に
避難することとなっている。
しかし歩いて5分もかかる避難場所には、
高齢の人たちは移動に耐えられないに違いない。
こうした配慮のもと、
県営住宅の集会所は災害時においては、
要支援者のための避難所の意味合いが
強くなるのである。
看護師の経験のある住民に
救護班を担当してもらうよう
組織作りもなされている。
写真の備蓄品は、
集会所に収納されているもの。
今年度総点検を行なって、
詳細な備品リストを作り上げた。
そこには消費期限も記されており、
常に入れ換えが行なわれている。
写真のポリタンク群は、
備蓄品の再調査をした際に、
偶然見つけられたものだという。
水道水を入れると、
特殊な光触媒フィルターの機能で3年は持つそうだ。
本当に3年持つのか、 実験を行っていると言う。
防災の観点で何より大切なのは、住民自身による、
備えの日常における小さな積み重ねだ。
私は東日本大震災を受け、
議会において行政に対しては、
防災は共助の強化策に力を入れるべき、
と働きかけているが、
それを実践しているモデル的な取り組みであった。